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第91回センバツ 春に挑む高松商 成長の軌跡(4)1年越しの雪辱 全員野球で四国の頂点

2019/02/17 09:16

昨秋の四国大会決勝で松山聖陵を破り、笑顔でスタンドにあいさつに向かう高松商ナイン=レクザムスタジアム
昨秋の四国大会決勝で松山聖陵を破り、笑顔でスタンドにあいさつに向かう高松商ナイン=レクザムスタジアム

 四国大会の組み合わせに高松商ナインは奮い立った。初戦は、大会3連覇を狙う明徳義塾(高知)と聖カタリナ(愛媛)の勝者。同じゾーンには打力のある高知商、投打にまとまる徳島商、そして英明と前評判の高いチームがそろったにもかかわらずだ。

 「甲子園へ行くなら、強いところに勝って行きたかったんで」。エース香川卓摩(2年)は、1年前の屈辱を晴らすには最高のカードだと感じたという。

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 初戦は明徳義塾。隙がなく、ユニホームに威圧感を覚えた選手もいたが「みんなで粘れば大丈夫。不思議と負ける雰囲気はなかった」と岸本将翔(2年)。苦戦の県大会を乗り越え、自分たちの全員野球が四国でも通用すると信じて疑わなかった。

 自信はベンチのムードに表れた。三回、左腕香川が2失点。県大会から7試合目にして初めて先手を許したが、「ベンチに帰ると、みんなが楽しそうに迎えてくれた。自分はやばいと思っていたのに」。

 仲間の笑顔に力をもらった香川は四回以降、我慢強くスコアボードに「0」を並べ、打線も反発力を見せた。六回に1点を返し、七回は岸本の中前打で同点。さらに浅野怜(2年)が「いつも通り逆方向を意識した」と右翼へ2点二塁打。これが決勝点となり、第一関門を突破した。

 続く準決勝も高知1位代表の高知商という難敵。しかも、高松商にとっては1年前に大敗した“鬼門”とあって、「意識はあった」と香川。だが、力が入るエースを打線が援護。「1年前と同じ思いはしたくない」(飛倉爽汰・2年)という気持ちが乗り移った猛攻で五回に7点を奪って主導権を握り、快勝した。

 選抜切符を確かなものにしたナインは、決勝の松山聖陵(愛媛)戦も気を緩めることなく、右腕中塚公晴(2年)―香川の好継投で3―1で競り勝ち、3年ぶりの頂点に。チーム発足時に掲げた最大の目標を達成し、初めて心の底から笑い合った。

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 県大会から9試合。楽な試合はなかったが、主将飛倉は「みんながやるべきことをやった結果」と勝因を語った。それはグラウンドでのプレーはもちろん、ベンチでの声掛けやスタンドの応援も含めたチーム一丸で戦う姿勢を指していた。

 長尾健司監督はふと、この秋に目にした全員野球が以前にもあったことを思い出した。現2年生の1年生大会でのことだ。

 尽誠との準決勝。敗色濃厚な中で選手たちは最後まで声を出し、懸命に粘った。結局、3―7で敗れたが、指揮官は試合後、素直な思いを伝えた。「俺はベンチで何も言う必要がなかった。みんなで何とかしようとしていた。これは勝てるチームの雰囲気だぞ」

 この言葉は、今もナインの脳裏に深く刻まれ、心の支えとなっている。

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