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まちびと machibito/瀬戸内うどんカンパニーCUO(三豊市)北川智博さん 地域資源生かした事業 三豊を「面」で売り込む

2018/12/07
「仲間がいっぱいいる会社をつくりたい」と話す北川さん「仲間がいっぱいいる会社をつくりたい」と話す北川さん

ファミリー層に人気の「さぬきうどん英才教育キット」ファミリー層に人気の「さぬきうどん英才教育キット」

ツーリズム事業の一環で行ったレストランバスのイベントツーリズム事業の一環で行ったレストランバスのイベント

 「瀬戸内」と「うどん」をキーワードに、地域資源を生かした商品や観光などさまざまな事業を展開し、地域の稼ぐ力や仕組みを構築しようと、2017年9月に誕生した三豊市の地域商社「瀬戸内うどんカンパニー」。会社経営の経験を生かし、全国からの公募で経営トップの最高うどんビジネス責任者(CUO)に就任した北川智博さん(33)=高知県出身=に事業の狙いや成果、今後の展望を聞いた。(観音寺支局・谷本拓也)

 ―これまでの取り組みを。

 手掛けた事業は商品開発とツーリズムの大きく二つある。

 ―商品開発の成果は。

 5月に第1弾の「さぬきうどん英才教育キット」を発売した。家族でうどん文化を学びながら、本格的なうどん作りを楽しめる商品で、半年で約千セットを売り上げた。これは想像以上。メディアの食育特集などに紹介されるようになるにつれて、ファミリー層に定着してきた。購入者の県内と県外の比率は約半々。

 ―ツーリズムはどうか。

 子どもの感性を育み、学びにつながる体験型ツアーを販売しようと、「瀬戸内サイクリング英才教育ツアー」を10月に企画した。しかし思うように人が集まらず中止となった。次の企画を考えるとともに、集客力を高める方策を模索している。

 ―当初の事業構想にあった体験型の宿泊施設「UDON HOUSE(うどんハウス)」は。

 うどん打ちの体験などを提供する施設でツーリズムとの親和性は高いが、社員が私1人では三つの事業に手が回らないと判断し、地域商社の事業から外した。現在は、IT大手の楽天のトラベル部門で地域商社の立ち上げやうどんハウスの構想にも携わった原田佳南子さんが、退社後に自ら事業を手掛け、10月に豊中町にオープンした。同じく三豊を盛り上げるプレーヤーとして心強く、機会をみて連携していきたい。

 ―1年余りで見えてきたことは。

 うどん英才教育キットを通して、「瀬戸内」と「うどん」というキーワードは、誰にでも受けるという印象を持った。これは三豊が持つ強みだと思う。大きなブランド力をベースにターゲットを絞り込めば、さまざまな形の事業を展開できる。他方でツーリズム事業で改めて分かったように、地方の課題である集客力や情報発進力の弱さに対処しなければならない。

 ―瀬戸内うどんカンパニーの役割をどう受け止めている。

 まず新しい事業に挑戦しやすい環境を三豊につくることが先決。すると地域の可能性が広がる。起業する人も既存の企業で新規事業を起こす人も交ざり、みんなで新ビジネスを行う環境を目指す。ビジネスとは本来10個やって1個当たるかどうか。「ともかく10個やってみようよ」という考え方を当たり前にしていく。そのためには、うどん英才教育キットのように地域商社が率先して挑戦するところを見せないと。

 ―地域の稼ぐ力を高めていくために取り組みたいことは。

 事業者が個別に手掛けているビジネスを、一つの「面」としてつなぐことができると考えていて、これが実現すれば三豊の総合力が高まる。例を挙げれば宿泊。市内の関連する業者の間で、地域の資源を活用した子どもや親子への訴求力が高い宿泊メニューを固め、三豊という「面」として売り込めたなら、「子どもと行くなら三豊だよね」みたいな浸透の仕方ができるようになる。大きなプラットホームをつくり、みんなでやっていく空気をつくりたい。

 ―これからの展開が楽しみだ。

 瀬戸内うどんカンパニーは、個で稼ぐよりも、地域を巻き込んで面で稼ぐ会社。今はまだ、その仕組みをつくるための“旅”の途中。社員は私1人だけど、仲間がいっぱいいる会社をつくりたい。 =随時掲載=

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