讃岐うどん遍路

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うどん店、多言語化進む 県内人気100店調査 ブームは「文化」に

2018/05/04
注文したうどんを受け取る外国人客。県内店舗ではメニューの多言語化も進んでいる=高松市内注文したうどんを受け取る外国人客。県内店舗ではメニューの多言語化も進んでいる=高松市内

 県内の人気うどん店100店を対象にした四国新聞社の調査で、うどん店を訪れる外国人観光客が増加していることが明らかになった。外国語メニューを準備するなどの対応を取る店も増えている。一時の熱狂的な讃岐うどんブームは沈静化したものの、新たに外国人観光客の間で本場のうどんの味が広まりつつある。

セルフも迷わず
 「この1年ぐらい、外国人のお客さんを見るようになった。こんな所までどうやって来るのかと思っていたら、レンタカーを借りて来ていた」。交通の便の悪い山間部で営業するまんのう町内のうどん店の店主は外国人客の増加に驚きを隠さない。高松市内のセルフ店が「土日になると外国人が連れだって来店する」と言うように、県内のうどん店では外国人観光客の姿が目立つようになっている。

 外国人客の増加に店側の対応も進んでいる。調査では「外国人向けの対応をしている」とした店は、検討中を含めて23店あった。

 最も多いのは英語やローマ字表記のメニューの用意だ。アジア系の外国人が多いことを踏まえ、「英語に加え、中国語、韓国語も準備している」(高松市内のセルフ店)とメニューを多言語化する対応も増えている。

 セルフ店独特のシステムは日本人でも戸惑うが、外国人客にも人気の高松市内のセルフ店は、ねぎや天かすの近くには「Free topping」の張り紙を掲示。どんぶりの返却口も迷わないように英語表記で案内している。

観光とセットで
 外国人客の増加の一方でかつての熱狂的な讃岐うどんブームは落ち着きを見せている。

 調査では、半数超の52店が前回調査(2016年1月)に比べ来店客数が減ったと答えており、ブームの沈静化を印象づけた。「このところ、(数店を巡るため)1杯のうどんを3人で分けるような客は見なくなった」「ピーク時に比べて1日当たり300玉は減った」などの声も多く聞かれた。

 ただ、讃岐うどん人気は顕在で、三豊市内の一般店は「以前のようなうどん店巡りは減ったが、今は観光地を訪れるのに合わせ、うどんを食べに来ている」と観光客の動向を分析。ブームが去り、人気が定着したとの意見も多く、「ブームは『文化』になった」とは坂出市内のセルフ店。高松市内の店は「今度は外国人観光客の間でブームのきざしがある」と語り、新たな動きに期待を込める。

時給上げられず
 外国人へのサービス向上などを図りたいうどん店だが、深刻化する人手不足が動きを鈍らせている。

 丸亀市内のセルフ店は2月から、これまで午後6時までだった営業時間を2時間短縮した。店主は「人手が足りず、今の人員で切り盛りするのは限界」とこぼす。単価の安いうどんだけに、人件費の高騰は利益圧迫に直結する。「うどんの値段を据え置けば、時給は上げられない。そうなると働き手は来ない」(高松市内のセルフ店)とジレンマを抱えているのが実情。

 各店は讃岐うどん最大の売りである「安さ」の維持と、うどんの国際化という新たな挑戦に向け、ぎりぎりの努力を続けている。

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