讃岐うどん遍路

うどんコラム

これであなたもうどん通!
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うどん店の数

 誰が言い出したわけでもなく(実は誰が吹聴していたのか知っているのだが)、「讃岐のうどん店は3000軒ぐらいある」という定説がつい5、6年前まで あったのである。観光パンフレットや名のある人の書いた文献にも「約3000軒」という表記が確認されている。ところが、電話帳で数えてみたら700軒くらいしか載っていないのである。いくら何でも3000軒と700軒ではおかしいと思って、TJ Kagawaのスタッフで県内をくまなく探して確認したら、やっぱりうどん店は約700軒であった。「約」というのは、うどん店とも食堂とも言えるような店があって断定できないからである。

 改めて宣言します。香川県内のうどん店は、平成12年10月現在、全部で約700 軒です。しかし何で今まで誰も調べてなかったんやろ?

 ちなみに「メニューにうどんがある店の数なら3000軒あるのではないか」という意見もあるが(それでも3000軒はないと思うが)、そんな数字は意味がない。それでいくと東京の方がたぶん圧倒的に多くなって、「うどん処は東京」になってしまうやんか。

「讃岐のうどん店は信号の数ほどある」の真相

 「讃岐のうどん店3000軒」と同じく、うどん屋の多さを伝える言い回しに「讃岐のうどん店は信号の数ほどある」というのがある。いくらなんでも「そんなわけねーだろ!」と誰もが思うだろうが、これ、実は「3000軒」というウワサより許される部分がある。讃岐のうどん屋は江戸時代から数軒あったことが確認されている。明治、大正時代にはもう数十軒あったはずである。しかしその頃、信号機は当然ゼロ。その後、信号機が一気に増えてうどん店の数を抜き去った。ということは、どこかの瞬間でうどん店の数と信号機の数がビタッ!と一致した時が あるのである。この日を解明せずして何の"うどん処"香川県史ぞ!ま、解明しても何の役にも立たんが。

 ちなみに「讃岐のうどん店は電柱の数ほどある」という言い伝えも同じ。明治だかいつだか電柱ができ始めた頃に、うどん店の数と一致した瞬間が間違いなくある。ただ、こっちは将来、電柱埋設工事が進むともう1回一致する可能性がある、というオチつき。

うどん店開店ブーム

 現存する約700軒のうどん店の「開業年」を調べると、いくつかの「ヤマ」があることがわかった。

 まず、昭和46年から第一次のうどん店開業ブームが始まっている。これはどう も万博の影響らしい。昭和45年の大阪万博の会場で、老舗のうどん店「かな泉」 が手打ち実演を行って人気を博して以来、「讃岐うどん」の名が一気に有名にな り、香川で店舗展開に拍車がかかったという分析である。

 それから約18年間、うどん店は1年に15〜20軒ずつ開業し、また閉店する店もそれなりにあるという状況が続いたが、昭和63年、平成1年と、年間30軒以上が 開業するという第二次開業ブームが起こった。これは疑いなく瀬戸大橋開通の影響。

 平成3年からは、バブル崩壊の影響か、年間10軒程度の開業が4年間続いたが、平成9年33軒、10年27軒、11年35軒、そして12年は開業予定も含めて31軒 と、第三次開業ブームが起こっている。原因不明。慢性不況で脱サラ開業が増え たのか、フランチャイズブームのせいなのか、あるいは「恐るべきさぬきうどん」が火をつけた「うどん巡礼ブーム」の影響なのか。真相は後世の歴史家が明らかにする。歴史家はそんなこと研究しないか。

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