女子走り幅・兎沢(日体大)アジア新V 日本パラ陸上第1日

2018/09/02 09:25

 

【女子走り幅跳びT63】アジア記録を塗り替えて優勝した兎沢=屋島レクザムフィールド

【女子走り幅跳びT63】アジア記録を塗り替えて優勝した兎沢=屋島レクザムフィールド

【男子やり投げF12】今季自己ベストの49メートル15で優勝した田中=屋島レクザムフィールド

【男子やり投げF12】今季自己ベストの49メートル15で優勝した田中=屋島レクザムフィールド

 障害者陸上の日本パラ陸上選手権は1日、高松市の屋島レクザムフィールドで開幕。初日は、障害に応じてクラス分けされた男女50種目の決勝などがあり、新たにアジア記録2、日本記録10、大会記録33が誕生した。県勢は男子やり投げF12(視覚障害)の田中司(三井住友海上=高松市在住)が49メートル15で2年連続2度目の優勝を飾った。

 県勢は田中のほか、男子2選手が出場。やり投げF48(四肢機能障害)の米津秀樹(あいおいニッセイ同和損保=高松市在住)、走り幅跳びT12(視覚障害)の三野田大翔(県立盲学校)がともに2位に入った。

 女子走り幅跳びT63(下肢切断・義足)では、日体大2年の兎沢(とざわ)朋美が4メートル07のアジア新記録をマークして優勝した。大会開幕レースの男子5000メートルT54(四肢機能障害・車いす)は久保恒造(日立ソリューションズ)が10分53秒78で制した。

 大会最終日は2日、同フィールドで男女52種目が予定されている。

(記録は新記録と県勢)

 【アジア新】
 ▽女子走り幅跳びT63 兎沢朋美(日体大)4メートル07、前川楓(チームカイテキ)4メートル06

 【日本新】
 ▽男子200メートルT12 山路竣哉(LINE)23秒20▽同T36 青木涼(広島EC)28秒31
 ▽男子800メートルT38 有熊宏徳(兵庫パラ陸協)2分46秒20
 ▽男子砲丸投げF38 永盛雄太(SRC)11メートル01▽同F46 白砂匠庸(あいおいニッセイ同和損保)12メートル04
 ▽女子200メートルT38 高松佑圭(堺ファインズ)28秒82
 ▽女子砲丸投げF20 中田裕美(長野県パラ陸協)10メートル63▽同F34 別府礼子(広島EC)3メートル00

 【大会新】
 ▽男子200メートルT38 永井創平(関東パラ陸協)25秒21▽同T62 中村国一(スタートラインTokyo)29秒17
 ▽男子800メートルT34 古畑篤郎(アルケア)2分5秒41、馬場達也(日立ソリューションズ)2分7秒15、弘岡正樹(関東パラ陸協)2分7秒61▽同T52 佐藤友祈(WORLD―AC)1分56秒88
 ▽男子走り幅跳びT47 芦田創(トヨタ自動車)6メートル77
 ▽男子砲丸投げF34 鈴木雅浩(北海道東北陸協)5メートル76▽同F37 新保大和(武庫荘総合高)11メートル12▽同F48 吉本功(鴻ノ池SC)9メートル93▽同F53 大井利江(北海道東北陸協)6メートル66▽同F54 小曽根亮(葉山町役場)7メートル87▽同F55 森卓也(鳥取パラ陸協)9メートル01
 ▽男子やり投げF41 山手勇一(日体大)30メートル45▽同F46 山崎晃裕(順大職員)53メートル25、白砂匠庸(あいおいニッセイ同和損保)50メートル28▽同F48 吉本功(鴻ノ池SC)38メートル58▽同F54 小曽根亮(葉山町役場)23メートル32
 ▽女子200メートルT13 佐々木真菜(東邦銀行)26秒37▽同T38 竹村明結美(SRC)29秒63
 ▽女子800メートルT13 松本光代(JBMA)2分36秒93
 ▽女子5000メートルT13 梶木あや乃(JBMA)21分22秒33
 ▽女子走り幅跳びT38 木下麻奈美(SRC)4メートル09▽同T70 谷岡真帆(愛AC)4メートル93

 …県勢の記録…
 ▽男子走り幅跳びT12 (2)三野田大翔(県立盲学校)5メートル34
 ▽男子やり投げF12 (1)田中司(三井住友海上)49メートル15▽同F48 (2)米津秀樹(あいおいニッセイ同和損保)31メートル77

女子走り幅 4メートル07、19歳の新星
 女子走り幅跳びT63(下肢切断・義足)は19歳の兎沢(日体大)がアジア記録を塗り替えて優勝。大学から競技を始め、急成長を遂げた新星は「公式戦で4メートルを跳んだのは初めて。ずっと目標だった。とにかくうれしい」と初々しい笑みをこぼした。

 試合はアジア記録を巡り、センチ差の攻防となった。全6回の試技のうち、兎沢が3回目で従来記録を2センチ上回る4メートル07をマーク。どよめきが残る中、前保持者の前川楓(チームカイテキ)が4回目で4メートル06と追い上げて再び会場を沸かせた。

 「楓ちゃんは憧れの存在。今季ずっと負けていたけど、やっと勝てた」と声を弾ませた兎沢。目標とする東京パラリンピック出場に向けて「これから常に対等に戦い、2人でレベルアップしたい」と、ライバルと共に伸びていくことを誓った。

男子やり投げ 田中(高松在住)2連覇 地元大会で今季自己ベスト
 男子やり投げF12(視覚障害)の田中(三井住友海上=高松市在住)は今季自己ベストの49メートル15で優勝。目標の日本記録(52メートル14)超えは逃したが、地元開催でひときわ大きな声援を受け「いい試合を見せられた」と一定の満足感を示した。

 1回目にいきなり51メートル近くまで飛ばしたが、力みと雨によるスリップでファウル。「少し空回りしていた」と気持ちを落ち着かせ、残り5回は今季取り組んできた助走スピードを生かす投てきを披露。軌道がやや高い場面もありながら、3回目に優勝記録を刻んだ。

 6月に日本記録を譲った大阪の選手が欠場したこともあり、若干消化不良の様子もうかがえたが「次の直接対決で勝つ。世界パラでは好記録を出したい」。四国初開催の今大会を盛り上げた立役者は、来季に照準を移した。

男子5000車いす 久保(日立ソリューションズ)制す 国内大会で自身初
 大会のトップを切り、12人で争った男子5000メートルT54(四肢機能障害・車いす)を制したのは37歳の久保(日立ソリューションズ)。国内大会で自身初優勝を飾り、「喜びを感じる」と充実感を漂わせた。

 雨でトラックがぬれた悪条件下のレースだったため、タイムは気にせずに「着順狙いでいった」。2000メートルを過ぎた辺りで先頭に立つと、リオデジャネイロ・パラリンピック4位の樋口(プーマジャパン)ら実力者との差を徐々に広げ、残り800メートルでスパート。「思ったより体が動いた」と終盤に残しておいた力を一気に解放し、そのまま逃げ切った。

 10月に控えるジャカルタ・アジアパラ大会の目標は表彰台。久保は「強豪の中国やタイの選手と勝負できるようピークを持っていきたい」と口元を引き締めた。

応援、力になった
 米津秀樹
(男子やり投げF48で2位に) 力が入りすぎるなど納得できない部分はあるが、31メートル77の記録は自己ベスト。会社の方からの応援が力になった。今後は10月に福井である全国障害者スポーツ大会に向けて頑張りたい。

もっと練習する
 三野田大翔
(男子走り幅跳びT12で2位に入った29歳) 練習期間は1カ月だけど、怖かった着地は克服でき、今までで一番いい記録を出せた。日本パラがあることを知ってから陸上を始めた。もっと上にいけるよう練習していきたい。

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