2008/02/04 09:26
小崎まり(ノーリツ)をかわし2位に浮上する尾崎好美(第一生命)=香川県丸亀市内
1時間7分57秒で初優勝を飾ったオンゴリ・フィレス(ホクレン)=香川県立丸亀競技場
【評】ケニア人のフィレスが序盤から抜け出し、独走のまま圧勝した。
【→参照記事】
フィレスは高い身体能力を生かし、積極的なレースを展開。同時スタートの男子選手と競り合うように力強い走りを見せた。折り返し後、徐々にペースを落としたものの、最後まで粘って大会2人目の1時間7分台でゴール。2位の尾崎に1分33秒差をつけた。
日本人の有力選手は調整レースという位置づけもあって、自分たちのペースを優先。3月の名古屋国際女子マラソンに出場する尾崎、弘山が目標タイム通りの走りでそれぞれ2、4位に入った。昨夏の世界選手権マラソン14位の小崎は3位。大会初優勝した6年前の記録に25秒及ばなかったものの、意地を見せた。
独走フィレス初優勝 「自信になる」
女子のフィレス(ホクレン)は1年前の自己記録を1分53秒縮める1時間7分57秒で初優勝。「ベストが出て良かった。自信になる」と、しっかりした日本語でレースを振り返った。
トラックの1万メートルで北京五輪出場を狙う伸び盛りの21歳。前日の宣言通り、福士(ワコール)が一昨年に出した日本記録を意識した。スタートから飛ばし、最初の5キロは設定より7秒速い15分33秒。早々と独走態勢を築いた。
腕時計を何度も確認しながら記録との戦いを挑んだが、後半に失速。「寒かった。悔しいけど、残り7キロから体が動かなかった」。それでも4度目のハーフマラソンで着実に成長の跡を見せ、表情には充実感が漂う。
ケニアから来日して6年。3月の全日本実業団ハーフも走るそうで、「いい記録を出し、自信をつけてケニアの1万メートル国内予選(7月)に挑みたい」。最後に力強く決意を語った。
これが今の力
泉有花(天満屋=初出場で入賞を狙うも16位)前半いつもより速いペースでいけたが後半で落ちた。これが今の力。次戦に向けしっかりと立て直す。
疲れを気力で克服 西山
四国電力の女子長距離の柱が意地を見せた。20回以上のハーフマラソン出場経験を持つ西山が、県勢トップの6位でゴールした。「記録的にはまずまず」と語るものの、3年ぶりの入賞に笑みがこぼれた。
西山は安定した走りで上位を狙ったが「残り5キロから体が動かなくなった」。いつもなら一気にスピードが落ちる展開。しかし、並走する松下コーチの「ここからや。ついてこい」という声が耳に届いた。「コーチの言葉が最後の力になった」。西山は、疲れを気力で克服し粘りの走りを見せた。
松下コーチは「よく走った」と健闘をたたえる一方、「力がある選手。最後まで自分のペースを守ってほしい」とさらなる成長を期待する。
粘りの走り収穫
4位に終わった弘山(資生堂)だったが、前日の設定通り1時間10分台でゴールし「1、2キロですごくきつくなったが10キロまで集団につき、苦しい中でも粘れた」と収穫を口にした。課題だった「右腕が外側に振れてバランスが悪い」点についても意識しながら徐々に走りのリズムは良くなったと言う。
次は北京五輪代表選考レースの名古屋国際女子マラソンで自己記録の更新に挑む。一昨年は優勝し、昨年は2位と相性もいいが「勝負よりも私自身最高のものを出したい」ときっぱり。穏やかな表情で「名古屋に向けてもう少し走り込むので、もう一段上の体にできる」と今後の調整にも自信を示した。
自己ベストに4秒差 安定感増し“名古屋”に意欲
3月の名古屋国際女子マラソンで初マラソンに挑む26歳の尾崎(第一生命)が日本人トップの2位に入り好調をアピールした。1時間9分30秒は自己ベストと4秒差の好記録だけに「マラソンの後半20キロをイメージして走った。満足してます」とにっこりと笑った。
15キロ付近まで昨夏の世界選手権マラソン代表の小崎(ノーリツ)とともに2位争いを演じた。5キロ16分30秒前後のペースで尾崎は「苦しまず、気持ちよく走れた」と自己分析。残り5キロを切っても山下監督が「我慢強い」と評価するように、1キロ3分30秒を切る安定したペース配分で終盤に小崎をかわした。
本番の名古屋は北京五輪の選考レース。バルセロナ五輪でマラソン4位に入った山下監督は「マラソンを嫌いにならないように走ってくれれば」と控えめながら「でもワンチャンスに懸けたい」と期待を膨らませる。尾崎も「少し北京に絡みたいという気持ちはある」と意欲をのぞかせた。