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夢をありがとう−応援団、一丸

2005/03/27 09:27

1塁側アルプススタンドを埋め尽くた高松の大応援団。選手の一投一打に大声援を送る=甲子園
1塁側アルプススタンドを埋め尽くた高松の大応援団。選手の一投一打に大声援を送る=甲子園

後輩の雄姿を感慨深そうに見守る高松野球部OBの左達さん=甲子園
後輩の雄姿を感慨深そうに見守る高松野球部OBの左達さん=甲子園

 七十二年ぶりの夢をありがとう―。第七十七回選抜高校野球大会第三日の二十六日、二十一世紀枠で出場した高松は第一試合で中国代表の宇部商(山口)と対戦。序盤から失点を重ねる苦しい展開にも、一塁側アルプス席に陣取った高松の大応援団は、好機のたびに総立ちで声援を送り続けた。強豪相手に敗れはしたが、最後まであきらめないナインのさわやかな姿に、詰め掛けたOBや高松市民らからは「よく頑張った」と称賛の声。黄色いメガホンで埋め尽くされた超満員のスタンドは、夢舞台に酔いしれた。

 応援バスは、高松をはじめ、東京や京阪神などから計五十九台。学校側が準備した五千枚のチケットはあっという間に売り切れ、立ち見が出るほどの盛況ぶり。総勢七千人の大応援団は一塁側アルプス席いっぱいに陣取り、試合前のノックから、「リラックスして」「ボールに集中しろ」と盛んにげきを飛ばした。

 試合は初回、いきなりの三連打で失点する展開となり、応援団はナインのプレーに一喜一憂。田窪投手の父、克久さん(47)は「きょうは少し調子が悪そう。悔いの残らないように、とにかく思い切り投げてほしい」と祈るように見守った。

 3点を追う三回裏、一死満塁から四番の森一塁手が待望のタイムリーを放つと、スタンドの熱気は一気に最高潮に。生徒らは肩を抱き寄せて喜び合い、両手を突き上げてメガホンを振る「高高ウエーブ」。森一塁手の母、春代さん(46)は「序盤のエラーをばん回してくれてホッとしています」と胸をなで下ろした。

 スタンドには、文武両道の実践で見事、センバツ出場の夢をかなえた後輩たちにエールを送ろうと、多くの野球部OBが駆けつけた。初戦突破はならなかったが、「後輩の勇姿を見て感動した」と、九七年卒の元主将、矢野良平さん(26)。矢野さんの同期でこの日、ノッカーも務めた真鍋邦大さん(26)は「選手たちは甲子園で試合できることが楽しくて仕方ないみたいだ」と笑みを浮かべた。

OBブラスバンド活躍
 高校野球の応援の華といえばブラスバンド。しかし、この日の高松のアルプス席には現役部員の姿はなく、代わりにOBらで構成した即席ブラスバンドが懸命の応援を続けた。

 もちろん現役部員も応援に来るはずだったが、雨で試合が一日順延したことで、もともとこの日に予定していた定期演奏会と重なった。OBのとりまとめ役をした安部忠明さん(44)は「インターネットで楽譜を知らせるなど、全体練習ができない不安をいろいろな工夫で振り払った」という。

 安部さんの呼び掛けに集まったOBは、卒業したばかりの三年生を含めて約百人。千葉県から駆けつけた牧野珠理奈さん(20)は「県大会とは盛り上がり方が違うし、緊張しています」と、高校時代を必死に思い起こしながら演奏を続けた。

今後の人生の糧になる経験 大先輩もエール 1934年夏のメンバー 左達匡彦さん(84)
 高松が最後に甲子園の土を踏んだ一九三四年夏のメンバーだった左達匡彦さん(84)。前日に東京から現地に入り、「もう母校を甲子園で応援することはあきらめていたが、長生きしていてよかった」と、選手たちのプレーを感慨深そうに見守った。

 試合前、選手と直接会うことはできなかったが、部長を通じて「甲子園は全国何万人もの球児があこがれる場所。ありがたみを感じながら、今後の人生の糧になる経験をしてほしい」とエールを送ったという。

 試合が始まると、はつらつとプレーするナインに、「やっぱり甲子園はいいね」とにっこり。しかし、“大先輩”として、試合展開には納得していない様子で「序盤からしっかりチャンスを得点につなげないと。夏は実力で甲子園切符を勝ち取ってほしい」と厳しい注文も忘れなかった。

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