天気予報を見る
 
新聞購読申込

第90回記念センバツ 英明3年ぶりの春 成長の軌跡(下)不思議な力 指揮官の想像超え準V

2018/02/16 09:58

四国大会準々決勝の高知戦。八回1死一、三塁のピンチで一走を挟殺に取る英明の千原(左端)と山上(左から2人目)=高知県春野球場
四国大会準々決勝の高知戦。八回1死一、三塁のピンチで一走を挟殺に取る英明の千原(左端)と山上(左から2人目)=高知県春野球場

 英明は2012年から5年連続で四国大会に出場しながら、選抜大会にたどり着けたのは優勝した14年のみ。

 何度も苦い経験をしてきた香川智彦監督(60)は「簡単に勝たせてくれないのが四国」。そして、6年連続で挑んだ昨秋も厳しい戦いを強いられた。

 初戦となった準々決勝の高知戦。9月の練習試合で9―1と快勝した相手に、県大会で不振だった打線が奮起。五回には「四国大会は打って勝つ」と誓っていた4番千原凌平(2年)の中前適時打を皮切りに、山上慎太朗(1年)中村太陽(2年)山下鳴海(同)の3連続長短打で計4点。六回にも2点を挙げ、8―2とリードした。

 思惑通りの試合。しかもコールド勝ち目前。勝利は確信に近かったが、ここから“四国の厳しさ”が待っていた。

 七回の守備。エース黒河竜司(1年)が制球を乱し、三つの四球に4長短打を集中されて6点のリードは1点に。「点差があって気持ちが緩んでしまった」と、わずかな心の隙を突かれた。

 さらに八回。黒河自らのけん制悪送球もあって1死一、三塁。香川監督の脳裏に過去の苦い経験がよぎった。

 この窮地をナインは耐えた。勝負を懸けた内野陣のサインプレーで二塁を狙った一走を一、二塁間で挟殺。ビッグプレーで2死三塁とすると、続く打者は黒河が左飛に抑え、相手に傾いていた流れを引き戻してみせた。

 県大会から何度も指揮官の想像を超える戦いを見せてきたナイン。それは、続く準決勝の高松商戦も同じだった。

 勝てば選抜出場が確実となる大一番。香川監督は「県大会で一度勝った相手。こういうときは得てして結果が逆になるもの」と、嫌な予感があったという。

 そんな不安をナインは吹き飛ばした。打線は好機を逃さず、2戦連続の2桁安打で12得点。右腕黒河も「何点あっても油断はできない」。高知戦の教訓を無駄にせず、攻めの投球を貫いて2失点。12―2の六回コールドという思わぬ大勝につなげた。

 決勝は、明徳義塾に九回1死まで1―0でリードしながら最後に守りの小さなミスが重なり、1―2と逆転負け。3年ぶりの四国王座は逃したものの、「何点取られるか分からない恐ろしさがあった」と香川監督。優勝候補と接戦を演じたナインは、またしても指揮官の想像を超えてみせた。

 「力はない」。1月26日に春の吉報が届いた後も、指導陣の評価は変わらない。それでも全員でピンチを耐え、少ない好機で点を奪い、1年生右腕が好投して甲子園への道を切り開いた事実は揺るがない。

 千原は「僕たちの持ち味はチームワーク。力はないけど、甲子園でも最後まで諦めずに戦いたい」。不思議な力を秘めたチームは、これまでと変わらない挑戦者の気持ちで聖地に挑む。

同じジャンルの記事

注目の情報

顧客管理が簡単にできるASPシステム「クライゼル」を発売中

顧客管理が簡単にできるASPシステム「クライゼル」を発売中
トライコーン株式会社では、本格的な顧客管理を実施したい法人向けASPサービスクライゼル」を発売しています。CRMもお任せください

詳しく見てみる→

▲このページのトップに戻る
購読のお申込みは0120-084-459

SHIKOKU NEWS 内に掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。 すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

Copyright (C) 1997- THE SHIKOKU SHIMBUN. All Rights Reserved.