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三本松、3本塁打に屈す 東海大菅生に1―9 4強決定 第99回全国高校野球選手権大会

2017/08/21 09:40

【三本松―東海大菅生】8回表三本松無死二塁、大久保の左前打で二走・黒田が生還しガッツポーズ=甲子園
【三本松―東海大菅生】8回表三本松無死二塁、大久保の左前打で二走・黒田が生還しガッツポーズ=甲子園

【三本松―東海大菅生】5回表三本松の攻撃で先頭の打席に立つ下地=甲子園
【三本松―東海大菅生】5回表三本松の攻撃で先頭の打席に立つ下地=甲子園

【三本松―東海大菅生】8回表三本松無死二塁、大久保が左前に適時打を放つ=甲子園
【三本松―東海大菅生】8回表三本松無死二塁、大久保が左前に適時打を放つ=甲子園

【三本松―東海大菅生】1回裏に先制本塁打を放った小玉(東海大菅生)のホームインを見つめる三本松の佐藤=甲子園
【三本松―東海大菅生】1回裏に先制本塁打を放った小玉(東海大菅生)のホームインを見つめる三本松の佐藤=甲子園

【三本松―東海大菅生】4回から2番手で登板した三本松の安芸=甲子園
【三本松―東海大菅生】4回から2番手で登板した三本松の安芸=甲子園

 第99回全国高校野球選手権大会第12日は20日、甲子園球場で準々決勝4試合が行われ、東海大菅生(西東京)天理(奈良)広陵(広島)花咲徳栄(埼玉)が準決勝に進んだ。

 第1試合で東海大菅生と対戦した三本松は、エース佐藤が三回までに5失点。序盤から主導権を握られ、打線も10安打しながら八回に大久保の左前適時打で1点を返すにとどまり、1―9で敗れて県勢25年ぶりの4強入りはならなかった。東海大菅生は初の4強入り。

 天理は山口の2本塁打など20安打、3本塁打の猛攻で明豊(大分)を13―9で破った。天理は優勝した1990年以来27年ぶりのベスト4。

 広陵は序盤で6点を奪い、仙台育英(宮城)を10―4で下した。広陵は春夏通算70勝で10年ぶりの4強。花咲徳栄は二回以降小刻みに得点を重ね、10―1で盛岡大付(岩手)を退けた。花咲徳栄は初の準決勝進出で、埼玉勢としては24年ぶり。

 この日で今大会の本塁打数が64本となり、1大会最多本塁打記録の60本を上回った。21日は休養日で、22日の準決勝は天理―広陵、花咲徳栄―東海大菅生の組み合わせで行われる。

 ▽準々決勝(第1試合)
三本松(香 川)
000000010―1
30200220×―9
東海大菅生(西東京)
▽本塁打 小玉2号(2)(佐藤)佐藤2号(2)(佐藤)松井1号(2)(安芸)
▽三塁打 片山▽二塁打 多田、片山、佐藤(菅)、松井、黒田▽犠打 田中2、牛山▽盗塁 奥村▽残塁 三8菅6▽併殺 三0菅2(松本―小玉―片山)渡辺=7回(田中―小玉)=8回▽暴投 安芸3=6回、佐藤=8回
▽審判(球)尾崎、堅田、三宅、小林
▽試合時間 1時間47分

 【評】打線の破壊力の差。三本松は3戦連続の2桁安打を放ったが1点のみ。3本塁打の東海大菅生に主導権を握られ、完敗した。

 右腕佐藤は甘くなった球を痛打された。一回は1死一塁から3番打者に直球を右中間本塁打され、さらに2本の二塁打で計3失点。三回も2死三塁から変化球を左越えに運ばれた。代わった右腕安芸は制球に苦しみ4点を失った。

 打線は八回、黒田の左翼線二塁打と大久保の左前適時打で1点を返したが、相手右腕の切れのある直曲球に手を焼き、つながりを欠いた。

「全員野球」執念の粘り 2桁安打、8回に一矢
 8点を追いかける九回、最後の攻撃。三本松ナインはベンチ前で円陣を組み、主将渡辺は言った。「笑っていこう。奇跡を起こそう」。この場面でも勝利への気持ちはなえていなかった。

 先頭の4番盛田が中前打。川崎は二ゴロとなったが懸命に走って併殺を阻止。渡辺は遊撃を襲う内野安打。さらに代打高橋が「みんながつないでくれてうれしかった」と、大会初打席で四球を選んで1死満塁。執念の粘りでマンモス球場の空気を変えた。

 奇跡は起きなかった。続く代打坂東、9番黒田が連続三振に倒れてゲームセット。それでも公立勢で唯一勝ち残り、最後まで全員野球を貫いたナイン。スタンドからは温かい拍手とエールが長く長く続いた。

 試合はエース佐藤が三回までに5失点。うち4点は本塁打。自分たちにない破壊力を見せつけられた中、副主将川崎は「勝つ気は負けていなかった。佐藤が打たれたらカバーする」。三者凡退は3回のみ。ミートに徹し、必死に食い下がった。

 思いは八回に実った。今大会、チームで唯一無安打だった黒田が「ここは自分を成長させてくれた場所。絶対につなぐ」と左翼線二塁打。続く1番大久保が「直球を狙っていた」と左前にはじき返し、黒田がホームイン。香川大会でも見せた下位から上位につなぐ三高野球で、1点をもぎ取ってみせた。

 昨夏の新チーム結成後、全国制覇を掲げて始動し、夢の舞台で2勝。学校創立118年目の伝統校が地域に夢を与え、全国の高校野球ファンに感動を与えたことは間違いない。

 全国の頂点に向け、準々決勝も通過点にしたかった。悔しさはあるが、4番盛田は「このメンバーで戦えて良かった」。目を真っ赤にしながらも笑ってみせた。

投手陣、聖地で完全燃焼 悔し5失点「力負け」 エース・佐藤
 頼みの右腕佐藤が東海大菅生の強打にのまれた。三回までで被安打8。うち長打は5本(本塁打2)。エースは「力負け。みんなを支えられなかった」と、悔し涙を流して天を仰いだ。

 低めへの制球を鍵に挙げていた佐藤だが、「全体に球が浮いてしまった」。一回、高めの136キロを右打者に右中間スタンドに運ばれ、「パンチ力がすごかった」。三回にはけん制で一塁走者を刺しながら、2死三塁から6番打者に左翼ポール際に本塁打を浴びた。

 四回から安芸、山花の両右腕にマウンドを譲り、八回2死二塁で再び左翼の守備からマウンドに戻った。「彼が引っ張ってきたチーム」という日下監督の思いがあったからだ。

 「点を取られても、みんなが笑顔でいてくれた」。仲間への感謝は尽きることなく、聖地で戦った3試合は「一つ一つのプレーに歓声が沸き、最高だった」と最後は白い歯をのぞかせた。

「全球、全力で投げた」 初登板・安芸
 2番手として甲子園で初登板し、四〜七回を投げた3年の右腕安芸は「全球、全力で腕を振っていった」と、64球を投じたマウンドを振り返った。

 高校入学以降、同級生のエース佐藤の背中を追い続ける日々を過ごした。「佐藤はすごい投手」と認めつつも、「佐藤しかいないと言われ続け、僕もいることを証明したかった」と複雑だった胸の内を明かした。

 自ら投手の練習メニューを提案し、背番号1を最後まで諦めなかった努力家。日下監督は「その姿に佐藤も刺激を受け、一緒に成長した」と良きライバルだったことを認める。

 「1点もやらないつもりだったが、コントロールが良くなかった」と4失点を悔やみつつ、「みんなが背中を押してくれ、楽しめた」とにっこり。攻撃では七回の打席で中前打を放ち、「あれが高校の公式戦で初ヒット。びっくりした」とおどけた。

2年生コンビ「強さを継承」
 三本松のスタメンとして8強入りに貢献してきた2人の2年生、三塁下地と左翼大久保は「3年生が力強く引っ張ってくれた。もっと強くなって来年もここに戻ってきたい」と力を込めた。

 大久保はリードオフマンとして3試合で打率4割超。下関国際(山口)、二松学舎大付(東東京)の2戦はいずれも複数安打して先制のホームも踏み、この日も唯一の打点をたたき出した。

 下地は三塁の守備で無失策。打席ではこの日こそ無安打に終わったが、1、2戦目で貴重な打点を挙げた。

 新チームでは主力として期待される2人。加えて、3番手で登板した右腕山花、守備で出場した市原、代走で出た児島も2年生。それぞれ投攻守で中心となる存在だ。

 甲子園の貴重な経験をどう生かすか。下地は「3年生の一番尊敬できるところは日ごろの取り組み」とし、「この強さを継承していくのが僕たちの使命」と、強い覚悟を口にした。

三本松・選手ひとこと

 渡辺裕貴主将(4強入りはならず)浮いた球を逃さず打ってきた。相手が二回りは上。目標だった全国制覇に届かず悔しいけど、後悔はない。地域の方に喜んでもらえたと思う。

 多田祐汰二塁手(初回に左翼線二塁打)あそこで1点欲しかった。悔いがないとは言えないけど、やりきった。将来は高校野球を教えたい。

 坂東亮哉内野手(九回1死満塁、代打で三振)直球は得意だが、ボールになる変化球を見極められなかった。打ちたかった。でも、このメンバーで戦えて楽しかった。

 山花悠陽投手(九回、3番手で登板)初の公式戦のマウンドだったので緊張した。負けたことが悔しい。新チームではさらに上を狙えるよう頑張りたい。

変化球対策ゾーン絞る 東海大菅生
 2ラン3本と快音を響かせ続けた。東海大菅生が3戦連続2桁安打で圧倒し、甲子園初の4強入り。2戦連続アーチの小玉は「春先からパワーアップしている。打球が伸びてくれた」と自信たっぷりに語った。

 一回、その小玉が強烈な先制弾を見舞った。2ボールから高めの直球を狙って右中間へ流し打ち、2点を先取。三回は佐藤が浮いた変化球を左翼ポール際へ運んだ。

 三本松の佐藤の変化球対策として、若林監督は低めの投球を捨てるよう指示。小玉は「低めを見逃しての三振はOKと監督に言われていた。浮いてくる球に集中できた」。ゾーンを絞ることで、より大胆なスイングができ攻勢につながった。

 昨年まで3年連続、西東京大会決勝で敗退。昨冬に学内に飾ってあった準優勝にまつわる表彰状や写真を外した。早実、日大三の強豪を破っての甲子園出場に入れ込むのではなく、目標を全国制覇に上方修正。佐藤は「練習の質、内容が高まった」と話す。ベスト4に名乗りを上げても小玉主将は「喜びに浸らず、あと二つ」と頂点を見据えた。

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