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日本陸上in丸亀/第2日 福島、力みながらもV

2010/06/06 09:47

【女子100メートル決勝】11秒30で優勝した福島千里(手前)=県立丸亀競技場
【女子100メートル決勝】11秒30で優勝した福島千里(手前)=県立丸亀競技場

【男子ハンマー投げ】77メートル35で16連覇を達成した室伏広治=県立丸亀競技場
【男子ハンマー投げ】77メートル35で16連覇を達成した室伏広治=県立丸亀競技場

【男子400メートル障害決勝】49秒63で2位入賞した河北尚広(石丸製麺)=県立丸亀競技場
【男子400メートル障害決勝】49秒63で2位入賞した河北尚広(石丸製麺)=県立丸亀競技場

男子棒高跳びで5メートル30を跳び3位に入賞した有明侑哉(関学大・右)。中央は優勝の鈴木崇文(チームミズノ)、左は2位の笹瀬弘樹(早大)=県立丸亀競技場
男子棒高跳びで5メートル30を跳び3位に入賞した有明侑哉(関学大・右)。中央は優勝の鈴木崇文(チームミズノ)、左は2位の笹瀬弘樹(早大)=県立丸亀競技場

【男子走り幅跳び】8メートル10で優勝した菅井洋平=県立丸亀競技場
【男子走り幅跳び】8メートル10で優勝した菅井洋平=県立丸亀競技場

 11月の広州アジア大会(中国)代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権第2日は5日、香川県立丸亀競技場で行われ、女子100メートルは福島千里(北海道ハイテクAC)が追い風0・9メートルの条件下、11秒30で2年ぶり2度目の優勝を果たした。高橋萌木子(平成国際大)が11秒39で2位だった。男子ハンマー投げは室伏広治(ミズノ)が77メートル35で16連覇を達成。同400メートル障害は成迫健児(ミズノ)が49秒01で2連覇し、県勢の河北尚広(石丸製麺)は49秒63で初の「銀メダル」となる2位に食い込んだ。同棒高跳びは鈴木崇文(チームミズノ)が5メートル50で初優勝し、観音寺中央高出身の有明侑哉(関学大)は自己新の5メートル30で3位と健闘、8位に観一高出身の土井翔太(早大)が入った。5連覇を狙った沢野大地(千葉陸協)や表彰台が期待された荻田大樹(チームミズノ=観一高出)は記録なしに終わった。女子400メートルは田中千智(福岡大)が54秒46で初優勝し、3連覇中の千葉麻美(ナチュリル)は3位。同3000メートル障害は早狩実紀(京都光華AC)が5連覇した。同1500メートルは県勢の小倉久美(四国電力)が4分22秒66で7位入賞した。
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ひとこと
 荻田大樹(チームミズノ=男子棒高跳びで記録なし)「課題の踏み切りが弱く、流れで跳んでしまった。改善の手応えを感じていただけに残念」

 小倉久美(四国電力=女子1500メートルに初出場し自己新の7位入賞)「目標を達成できた。序盤からいい位置がとれて納得のレース。上位とはまだスピードが違う。ラストの切り替えも今後の課題」

 吉川美香(パナソニック=女子1500メートルで5連覇)「タイムより連覇。5という数字が欲しかった。それができてよかった」

 吉田文代(成田空港=女子三段跳びで6連覇)「連覇の重みを感じていた。最低でも自己ベストが目標だったので記録的には物足りない」

重圧に打ち勝つ
 明らかに力み、伸びを欠いた。レース直後は目にうっすらと涙も浮かべた。それでも貫禄(かんろく)の走りで2年ぶりのタイトルを手にし「本当にうれしい。自分との戦いだった」。女子100メートルの福島は重圧から解き放たれ、ようやく笑顔を見せた。

 11秒55で走った前日の予選を「今季ワースト」と振り返る。ひざのけいれんで後半に減速し、不本意な試合運びとなった。気持ちを切り替えて臨んだこの日は、準決勝で11秒38、決勝で11秒30と少しずつ着実に記録を伸ばした。

 今季既に200メートルと合わせて自らの持つ日本記録を更新。「自分も自分に期待しちゃう部分もあるし、周りの期待に応えたいともすごく思う」。そんな重圧に加え、昨年の決勝を右脚付け根の張りのため棄権した雪辱にも燃えていた。

 指導する中村監督は「毎回記録を出すのは大変なプレッシャー。もっとレースを楽しんでくれたら」と気遣った。だが、福島は「アジア大会選考も兼ねているし、しっかり走って優勝したい」と残る200メートル決勝へ向けて力強く宣言した。

室伏16連覇 強さ別次元 男子ハンマー
 1投目に入る前、計測器のトラブルで異例の待ち時間があった。男子ハンマー投げで五輪連続メダリストの室伏でさえ、神経を研ぎ澄ませるのに苦労したようだ。「ちょっと間が空いて、平均的な投げになってしまった」。だが勝負となれば、国内の選手とはレベルが違う。前人未到の連覇記録は16まで伸びた。

 今季2戦目。77メートル35で80メートルの大台に届かなかった記録に「あと1メートルから1メートル半ぐらいは投げたかった」と素直な思いを口にした。課題に挙げたフォームの重心移動や技術に問題はない。「計測器の影響は最小限。もっと一本に集中できれば」と珍しく反省の言葉も出た。

 集大成のロンドン五輪へ仕切り直しとなる35歳は今季、試合数を増やして夏場の欧州遠征にピークを合わせる計画だ。連覇の感想を問われると「長く競技できることを幸せに感じたい」と感慨深げ。10連覇の記録を持つ父の重信氏は「リズム、力強さが徐々に戻ってきた。あともう少しだ」と目を細めた。

男子400H 河北 自己最高「銀」 悔しい0秒62差も地元声援に感極まる
 河北(石丸製麺)が懸命にゴールに飛び込む。その瞬間、6年連続入賞となる決勝レースの中でも過去最高(3位)を上回る2位が確定。さらに今季ベストの49秒63。それでも河北は、成迫(ミズノ)に敗れて右手のこぶしを振り下ろし、その表情は険しかった。

 優勝を目標に掲げていただけにライバルとの0秒62差は「結果がすべて。悔しい」とチャンスを逃したことの方が大きかった。

 スタートの反応時間は成迫に続く0秒169で2番手の好発進。順調にハードルをクリアしていくが「中盤で成迫を意識しリズムが悪くなった」。バックストレートの猛追もあと一歩。オフに英国合宿をこなした成果は「スピードは増したが、この日の結果には表れなかった」と最後まで反省しきりだった。

 ただ、最後は地元の温かい声援を受けて安堵(あんど)の表情。感極まって「今大会、綾さんや中野さんと一緒に県勢が頑張ることで香川や陸上が盛り上がればうれしい。これからも見守ってほしい」と感謝の言葉で締めくくった。

有明 男子棒高3位 3度目の正直 自己ベスト更新 初の表彰台
 有明(関学大=観音寺中央高出)は出場3度目で初の表彰台に上った。それよりも喜んだのが自己ベストの更新。「初出場の時以来、3年ぶり。やっと。長かった。地元の友達の声援が一番の力になった」と日焼けした顔をほころばせた。

 高校3年の2007年に初出場。当時のベスト5メートル20で7位の好成績を残した。だが、以降はこの記録との戦い。足のけがから練習がはかどらず、長く伸び悩んでいた。

 ただ、今回は「コンディションが良かった」。直前の練習の感触も良かっただけに5メートル20から始めた。これを一発クリアして勢いに乗ると、自己記録更新の5メートル30も1回で成功し、観客席に向かって力強くガッツポーズで応えた。

 決勝の選手の中で最も小柄という170センチ、63キロ。力より技術を武器とし、この日は、有力選手のミスの頻発にも動じない、強い精神力も発揮した。次の目標は「5メートル50の戦いに仲間入りしたい」。確かな手応えを得て、より高みを目指す。

好条件味方に菅井8メートル越え 男子走り幅
 男子走り幅跳びは追い風1・8メートルの好条件を味方につけた菅井が、自己記録を10センチ更新する8メートル10をマークして2年ぶり2度目の優勝。「出るべき記録がようやく出た」と大舞台での8メートル越えに笑顔を見せた。

 11月に行われるアジア大会の代表に大きく近づいたことには「開催地の中国の選手が強いが、最低でもメダルを取りたい」と、国際舞台に向けて意気込んでいた。

37歳の早狩意欲衰えず
 女子3000メートル障害で37歳の第一人者、早狩が5連覇した。今季は故障で出遅れたが「強い気持ちでレースに挑んだ。内容も悪くなかった」と喜色満面だった。

 「実はアジア大会にまだ出たことがない。出られたら優勝を目指したい」と意欲は衰えず、2年後のロンドン五輪に向けても「ここまで来たら、やってやろうじゃないか」と言って笑わせた。

1位菊池が失格 武田繰り上がり
 男子3000メートル障害は、1位でゴールした菊池昌寿(富士通)が走路妨害で失格となり、順位が繰り上がった。思わぬかたちでタイトルを手にした武田毅(スズキ浜松AC)は「繰り上げを聞いたのが表彰式の控室。自分の実力で突き放して勝ちたかったので複雑な気持ち」と話した。

千葉の連覇3で止まる
 女子400メートルで3連覇中だった千葉は終盤に失速。54秒64の3位に終わった。「けがから復帰してすぐで、自分の走りができなかった。練習不足。1カ月で状態をベストに持っていくのは難しい」。ひざの故障に泣かされる結果となった。

 それでもこの種目の日本記録保持者は「選手権でこれだけ走れたのはよかった。7、8月に欧州に行って走りたい」と気持ちを切り替えていた。

スローペース村上が初制覇
 序盤からスローペースで進んだ男子1500メートルは、最終直線で抜け出した村上康則(富士通)が初優勝。「最後まで力をためて(勝機を)うかがった。ずっと勝ちたかった」と、順大時代から数えて6度目の出場で勝ち取った栄冠に感無量の様子だ。

 昨年覇者で今回も本命視されていた上野裕一郎(エスビー食品)をスパート勝負で振り切り「自信になった」と顔をほころばせていた。

藤光、自己新初のタイトル
 男子200メートルは藤光が自己ベストを更新する20秒38で制した。エントリーしていた100メートルを欠場し、この種目一本に絞り「200メートルに集中して、出したかったタイムをやっと出せた」とガッツポーズをつくった。
 スタートこそ出遅れたが「カーブの遠心力をうまく使えた」と振り返る通り、この種目のエースの高平らを抜き去った。日本選手権のタイトルを初めて手にした24歳は「ビッグレースになった」と最後まで上機嫌だった。

成迫は歓喜のガッツポーズ
 男子400メートル障害の成迫はゴールすると、歓喜のガッツポーズで雄たけびを上げた。「自分で勝手にプレッシャーを感じていた。手応えのあるレース」と喜んだ。

 今季は腰痛で出遅れ、5月に入ってからハードル練習を始めたばかり。タイムは49秒01と平凡だが「47秒台をもう一度出し、世界を見据えてアジアで勝負したい」と自信を取り戻していた。

記録保持者の沢野記録なし
 男子棒高跳び日本記録保持者の沢野は、まさかの記録なしという結果に「すいませんでした。体調もよかったし、もったいない」と言うものの、表情はさばさば。

 練習では跳べていたという5メートル50を3回とも失敗。「ポールがうまく立たず、しなりすぎた。(ポールに)体重が乗りすぎて、体が流れてしまった」と冷静に分析した。

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