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「五輪コラム」耐えたなでしこ/夢の2年連続世界制覇に王手

2012/08/07 11:16

 日本―フランス 後半、懸命に守る(左から)阪口、岩清水、川澄、熊谷、鮫島、GK福元=ウェンブリー競技場(共同)
 日本―フランス 後半、懸命に守る(左から)阪口、岩清水、川澄、熊谷、鮫島、GK福元=ウェンブリー競技場(共同)

 なでしこジャパンがサッカーの聖地、ウェンブリー競技場での準決勝で、フランスの猛反撃を2−1で振り切りオリンピックでは初のメダル獲得を決めた。耐え抜いた末の勝利だった。

 ▽宮間のFK

 昨年の女子ワールドカップ(W杯)に続く世界制覇への王手。流れをつくったのは主将宮間の二つのFKだった。フランスの堅い守りに遭い、攻めあぐねていたなでしこは前半32分、FKのチャンス。宮間がゴール正面に蹴り込むと、飛び出したGKがボールを確保し損ねた。これを体勢を崩しかけながらも大儀見が左足で押し込んだ。なでしこにとってはこの試合で最初のシュートだった。

 後半4分は再び、宮間の低く強い弾道のFKに合わせ、阪口がヘディングシュートを鮮やかに決めた。数少ない好機を得点に結び付ける集中力がものをいった。

 ▽フランスの猛反撃

 沢はそれを「怒濤(どとう)の攻め」と表現した。劣勢に立たされたフランスはすさまじい反撃に転じた。過去の対戦成績は3勝2敗と日本をリードし、五輪直前の強化試合も2−0の快勝。スコア以上に圧倒的な試合内容だった。個の能力だけでなく、確かな戦術眼も備えている。

 後半、フランスはなでしこゴールに襲いかかった。31分、ルソメルが豪快にネットを揺らし1点差。2分後には阪口のファウルからPKを得たが、ブサグリアが右に外した。それでもひるまず、なでしこをゴール前にくぎ付けにする猛攻を続けた。

 ▽耐え抜く力

 結局、シュート数はなでしこの4に対しフランスは27。GK福元の好セーブと一丸となっての守りでしのぎきった。準々決勝のブラジル戦と同様、粘り強くゴールを割られない強さを発揮した。

 この力の源泉となっているのは「五輪で優勝したい」の一念である。4年前の北京で初めてベスト4に進出したが、米国とドイツのパワーに屈してメダルに手が届かなかった「悔しさ」も忘れられない。

 彼女たちは女子W杯優勝を通過点としかとらえていない。日本では最も注目される五輪で勝ってこそ、真のチャンピオンとして認知してもらえると考えているからだ。女子サッカー人気を一過性のブームにとどまらせず、しっかりと根付かせたい。リーグ戦のスタジアムは以前よりにぎわうようになったし、選手のCM進出など華やかさは増した。だが、その生活や活動環境が格段に改善されたわけではない。

 ▽夢実現へあと1勝

 強豪米国ですら達成したことのない女子W杯との2年連続世界制覇。宮間は「全員がよく戦った」と激闘を振り返ったが、勝利の余韻に浸ってなどいなかった。「一番いい色のメダルを目指してきたので、早く帰って米国とカナダの試合を見て分析したい」。リーダーの強固な決意の下、なでしこは頂点を狙う。(共同通信社 岡本彰)

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