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ドキドキの初渡り 祖谷のかずら橋

2019/02/27 18:14:58
ドキドキの初渡り 祖谷のかずら橋
人通りに合わせて揺れる祖谷のかずら橋
 屋島・四国村のかずら橋は何度となく渡っているが、その本家とも言える祖谷のかずら橋には、まだ行ったことがなかった。秘境・祖谷のかずら橋は徳島県三好市西祖谷村にあり、日本三奇橋のひとつとして知られる。

 この橋の由来は弘法大師が村人のために作ったという説や、平家の落人が追っ手から逃れる際にいつでも切り落とせるようにしたという説があるそうで、「シラクチカズラ」を編み連ねて作られたもの。国指定重要有形民俗文化財であり、3年ごとに架け替えが行われる。

 2月26日午前10時前に車で自宅を出発。高速道路を使わずに国道32号線を南にひた走る。カーナビに従って、「かずら橋まであと18`」という表示のある山道に入った。ほぼ目的地と思っていたが、カーナビが何にもしゃべらなくなった。ビートルズの「ロング・アンド・ワインディングロード」が脳内をよぎる。長くて曲がりくねった道。対向車がほとんどないのが唯一の救いで、18`がとてつもなく遠く感じた。

 あとで知ったことだが、かずら橋までには祖谷川沿いの険しいルートと吉野川沿いの優しいルートがある。運悪く前者を選んでしまった私は、目的地に着く前にスリリングな気分を先に味わうことになった。時々このカーナビはめんどくさい選択をしてくれるので困りものだ。

 かずら橋の近くには大きな駐車場があるが、1回の料金が500円、300円、200円と3カ所が競合していた。なかなかシュールな光景ではあったが、私は迷わず一番安い所に車を停めた。

 少し歩いて橋のたもとで550円の入場券を購入し、ついに初渡り。床面は割木や丸太を荒く編んだもので、すき間がいっぱい空いている。足下の祖谷川の流れがすっきりくっきり見てとれる。平日とはいえ、数人の先客がいて揺れが伝わってくる。足元はまだマシだが、手すりの揺れはたまらない。途中で写真を撮る余裕もなかった。

 最初は早く渡ってしまおうという思いしかなかったが、半ばほどでふと元来の貧乏性が頭をもたげてきて、一気に渡ってしまうのはもったいないと思い直した。じっくり周りの景色を堪能しつつ、ゆっくりとゴールした。その頃は、観光客も増えていて、日本語より中国語のほうが多く聞こえてきた。「この橋は一方通行です。引き返さずにお進みください」というアナウンスが中国語でも繰り返されているようだった。

 初めてのかずら橋。ドキドキの先では美しい清流と岩と緑のすがすがしい眺めに出合えることができた。春はもうそこまで来ていて、新しい何かが待っている気がした。(和泉 加奈江)
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