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丸亀城とお城のおばあちゃん

2019/01/29 18:08:08
丸亀城とお城のおばあちゃん
丸亀城のほとりで出会った「お城のおばあちゃん」
 何十年ぶりかで丸亀城を訪れた。天気予報によると明日は雪、という日だったのでその前に行っておこうと。ここは駐車場無料なのがありがたい。

 丸亀国際ハーフマラソン大会が近いせいもあってか、たくさんの人たちがお堀の周囲を走っている。嫌でも目に入るのは、去年の豪雨によって崩落した石垣だ。痛々しい姿だが、修復に向けての工事は順調に進んでいるようだった。

 正面に回って、大手門から長く続く坂道を登りきると、360度の大パノラマが広がる。瀬戸大橋やゴールドタワー、丸亀の街並みをぐるりと見渡してみれば、ちょっとだけお殿様の気分になった。

 せっかくなので天守に入る(入場料200円)。階段がはしご並みに急で少し怖かったが、気合いを入れて上った。現存するものでは日本一小さな木造天守ということで、黒くて太い柱や梁に歴史の重みを感じた。

 帰る途中、たくさんの絵手紙を広げたおばあさんに出会った。この辺りで描き留めた花などに言葉を添えたもの。先客がいたので横で見せてもらっていると、「気に入ったのがあれば、1枚どうぞ」と、優しい笑顔で話しかけられた。

 聞くところによると、絵手紙を描くようになったきっかけは、ご主人を亡くした寂しさを紛らわすためだったそう。丸亀城のお堀や御門などでスケッチをするようになり、そうしているうちに観光客や地元の人たちとのふれあいが生まれ、徐々に元気を取り戻したという。

 描きためた絵手紙は訪れた人たちに手渡しされ、喜ばれているとのこと。「お城のおばあちゃん」と呼ばれ、現在83歳。15年以上続くこの活動は大手出版社の目にとまり、4年前には絵手紙集「お城のおばあちゃん こころの絵手紙」が発刊されたそう。

 わたしは、今の自分にピタッと来る1枚を選んだ。チェリーセイジという小さな可憐な花とともに添えられていた言葉は、「今が一番 今からがんばる 楽しく続ける」。寒空の下でありながら、握手をしたその手はとても暖かかった。さんぽみちの素敵な出会いに感謝。今年も良い1年になりそうな予感がする。(和泉 加奈江)
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