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塩江町歴史資料館と1冊の詩集

2017/02/21 10:15:18
塩江町歴史資料館と1冊の詩集
塩江町歴史資料館で、詩集「のう 花ちゃん」を手にする楠明子さん
 わが家から徒歩数分のところに「塩江町歴史資料館」がある。高松市塩江町の三つの小学校(安原小・塩江小・上西小)が統合された際、閉校となった安原小学校の校舎の一部を利用して、「安原文化の郷歴史保存会」が運営している。

 昨年10月にオープンしていたが、灯台下暗しというものか、今まで訪れたことがなかった。その入口前をふと通りかかると、レトロな映画看板が目に留まった。何となく堅いイメージの資料館と思っていたが、いざ足を踏み入れてみると塩江町ゆかりの文化人や学校、温泉郷などの昔の写真や資料が展示してある。玄関の映画看板は1956年、浅丘ルリ子さん主演の日活映画「娘巡礼 流れの花」だとわかった。当時、塩江町内でロケが行われたそうだ。

 戦前の温泉鉄道(ガソリンカー)に関するものも興味深い。かつての塩江温泉が隆盛を誇った頃のにぎわいぶりが古い写真でよみがえる。

 保存会会員で里山案内人でもある楠明子さん(塩江町在住)は一昨年、里山案内10周年を記念し、「峰かおり」のペンネームで「のう 花ちゃん ―なつかしい村、なつかしい人々」という詩集を発表した。「のう…」という讃岐弁の語りかけから始まる13編の詩とその解説文からなっている。

 1946年生まれの筆者が感じた幼い頃の暮らしぶりが、方言そのままのゆったりとした語り口でつづられていく。18歳頃の作品「ニワトリ」も掲載されていて、団塊の世代の人たちや、その前後に生きた人たちにとっても郷愁を感じることだろう。

 今の子どもたちから「のう」という讃岐弁の語りかけを聞くことは、もはや皆無だ。「うちんく」「したんかいの」「けっこい」「つらかったんやとう」「ちょんまい」などなど、通訳してあげないとわからないのでは…と思う。言葉も暮らしも少しずつ昔の事を伝承していく時期が来ているような気がした。

 塩江町歴史資料館は土・日・祝日の10時〜16時 開館(年末年始を除く)。入館無料。

 「のう 花ちゃん」は、同資料館やインターネットで購入可。(和泉 加奈江)
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