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「ツチグリ」は晴雨計

2016/10/21 17:13:32
「ツチグリ」は晴雨計
上は晴れている時、下は雨天時の同じツチグリの様子
 雨にぬれると開き、晴れると閉じる。そんなキノコに、まんのう町七箇の県満濃池森林公園で出合った。その名を「ツチグリ」という。

 ツチグリ(土栗)は、ニセショウロ目ツチグリ科ツチグリ属のキノコだ。夏から秋にかけて林の中の道端や土の崖などで見られる中型のキノコで、別名「ツチガキ」(土柿)とも呼ばれる。

 晴れた日、閉じて丸くなったツチグリは、風などに吹かれてころころと転がり場所を移動。雨が降ると外皮を星形に開き、丸い内皮の孔から胞子を放出する。こうして種を増やしていくのだ。

 ところが雨の降る8月末のある日、内皮がなくなっているのに外皮だけが星形に大きく開いているツチグリに出合ったのだ。そして晴れ上がった数日後、その外皮はどこへでも転がって行けるように丸く閉じていた。

 それ以降、内皮がないまま同じ場所で開閉だけは何度か繰り返していた。「内皮がなくなったツチグリはもう、開閉はしないだろう」と単純に考えていた私は不思議に思い、キノコアドバイザーの池田芳孝さんに写メールを送り、尋ねてみた。

 池田さんからの返信メールは次のようなものだった。
 「写真のキノコはツチグリですが、成熟しきってすでに袋状の内皮もつぶれているようです。
 @外皮は「革質層+にかわ層+白銀色の薄膜層」の3層になっていて、乾湿に応じて開閉する。
 A「キノコの晴雨計と言われる」との記述がありました。
『日本のキノコ』(山と渓谷社)500nの解説を抜粋しました)」

 外皮は内皮があろうとなかろうと関係なく、それだけの性質で反応するのだという。だからこそ、「ツチグリはキノコの晴雨計」と言えるのだろう。本質を教わると至極当然な事象だと納得。おもしろい遭遇だった。(香川 佳子)
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