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借耕牛の歴史を紹介

2016/05/02 20:27:48
借耕牛の歴史を紹介
冨田さんが借耕牛の歴史について講演する総会
 三豊市文化財保護協会高瀬支部が4月28日、同市高瀬町の農村環境改善センターで総会を開催。記念講演には、デザインオフィスキクコの代表の冨田紀久子さん(71)=高松市在住=が招かれた。

 冨田さんは、県立高等技術学校や穴吹デザインカレッジの講師をするなど、コンピューターグラフィックの世界で幅広く活躍中。また、25年ほど前に知人から借耕牛の絵を描いてほしいと頼まれたのがきっかけで、仕事の傍らご主人と2人で、借耕牛の歴史を一つ一つ、0から調査してきた。

 借耕牛とは、江戸時代から1970年まで続いた農耕の風習で、讃岐の農作のために阿波の人や農耕牛の力を借りていた香川県と徳島県の交流。今の言葉で言えば牛のレンタル制度が、脈々と250年間続き、最多時代には、阿讃山脈の大小35もの峠を越えて8500頭もの牛がやって来ていた。


 冨田さんは借耕牛の調査中、幾度も危険な目に遭遇しながら、5年前に調査結果を絵巻物として発表した。徳島県三好市の女性・ハル子さんと赤牛の昭和初期の実話を元に制作した「借耕牛と少女」という紙芝居は、絵巻物に続き、ひと目で場面が連想できるような優しいタッチの絵を37場面にまとめており、涙あり、ほのぼのありの名作品に仕上がっている。

 講演で、会員約100人は熱心に紙芝居を見聞きし、たくさんの質疑応答を繰り広げた。「絵を見ながら聞く講演は、非常に理解しやすかった」と参加者たちから好評だった。

 冨田さんは、全国最大規模の借耕牛の史実が、文献にも教科書にも極端に記録の少ないことを知り、自分たちの調査で分かったこの長い歴史があったことを後世に伝えようと、講演と絵画展と紙芝居の3つをセットにして各地で出前している。問い合わせは冨田さん〈080(7950)3226〉。


(田井 あい子)
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