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借耕牛の墨彩絵巻物語を展示

2015/03/06 10:26:07
借耕牛の墨彩絵巻物語を展示
 琴平町の町立ギャラリーACTことひらで、3月3日からデザイナーの冨田紀久子さん(70)が、約250年間香川の農業を支えた「借耕牛(かりこうし)」の実際にあった心打つドラマを、「峠を越えてカリコと少女」というイラストで墨彩絵巻物語を制作展示、訪れる人たちから早くも話題を呼んでいる。31日まで。

「借耕牛」とは、江戸時代中期から昭和45年までの約250年間、香川県の農業を支え、徳島県の経済を潤した全国最大規模の今でいうレンタルの農耕牛のこと。阿讃山脈の8カ所ある峠から数千頭の牛が働きにやってきた春と秋の風物詩だった。

 高松市今里町在住の冨田さんは、県立高等技術学校や穴吹デザインカレッッジの講師をしており、デザインオフィスも経営。コンピューターグラフィックでは、全国大会受賞するなど、幅広く活躍する傍ら、「借耕牛」の制作に取り組んだ。

 20余年前に知人から「借耕牛」の絵を描いてほしいと依頼があってから20年、宿題のように、図書館や各機関で調べたり、当時を知るお年寄りたちから取材をしたり、自ら山中を歩くなどして調査に調査を重ねて史実を判明。農業の機械化により、長い歴史のあった習慣が絶滅したことが風化されようとしている今、後世に残したい、知らせたいと「カリコと少女」と題名を付け、子どもたちにもストーリーがよくわかるように墨彩絵巻物語として制作した。

 作品は、2年前に絵巻物2巻(5・6メートル)とA2サイズの絵34枚を作っており、今回新作絵巻2巻(6・9メートル)が出来上がった。阿讃山脈の三頭峠ほか8カ所の峠から牛や人が行列して歩いている場面など細かい描写や説明書きが見ごたえあり。

 見学に来ていた平澤伊久子さん(60)は「知らなかった歴史をひも解いた史実を子どもたちにもっと知らせるべきだ」と熱心に見ていた。

 14日(土)午後1時半から冨田さんの講演があり、ギャラリートークや紙芝居もある。冨田さんは「期間中、要望があれば紙芝居の実演をしますので、気軽にどうぞ」と声掛けをしている。ACTことひらの開館時間は、午前9時から午後5時半まで。毎水曜休館。(田井 あい子)
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