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雲海に浮かぶ遠屋島 五剣山

2014/07/10 10:04:32
雲海に浮かぶ遠屋島 五剣山
台風8号による大雨を警戒する7月9日の早朝、連日来の雨でぬかるんだ山道を一歩、また一歩と標高274メートルの堂山展望台(高松市西山崎町)に近づくと、辺り一面に、ふわふわと流れる霧に包まれる。何だろうと思いながら、やっと展望台に立つ。クヌギの脇に建つ龍王宮の石碑もかすんでいる。

 いつものように眼下を見渡して「あっ」と小さな声を発してしまった。展望台から見える自慢の360度の大パノラマ。今朝は深い雲海に包まれてなにも見えない。多島美あふれる瀬戸の海、くねくね曲がった高松自動車道、朝の暮らしが始まっているであろう民家、早苗がすくすく育つ田んぼも見えない、すべて深い雲の下。

 東の空に視線を移すと朝日が遠慮がちに顔をのぞかせ、ぐんぐん大空に昇っている。ふと気づいた。薄く白々と輝く朝日の先方に遠屋島と五剣山、その向こうに豊島が、雲の海から頭をもたげている。幻想的で素晴らしい光景だ。

 毎朝出会う現役の勤め人らしい男性は、しきりに携帯電話のカメラを向けていた。登山装備で登ってきた女性は「初めての光景、素晴らしい!」を連発し、感動で身動ぎもせず立ち尽くしている。

 午前5時55分、雑木にくくりつけてある温度計は気温23.3度を指し、風は吹いていない。展望台からの自然現象は人々に夢を与え、物語を編み出していく。

 書物によると、雲海は山間部などで温度が高く放射冷却があり、無風状態の夜明け前から早朝に、季節は春、または秋に見られると記されているが、今朝は7月。自然界の不思議な謎を感じる。(野網 則子)
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