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オランダ獅子頭飼育に情熱

2013/11/14 13:43:05
オランダ獅子頭飼育に情熱
 東かがわ市引田の中嶋一誠さん(58)は、11月17日に同市引田の井筒屋敷で開催する「平成25年度日本オランダ獅子頭愛好会全国品評大会」(中嶋一誠事務局長)に向けて、今準備に追われている。

 現在の愛好会会員は、四国はもちろんのこと、東京、京都、秋田、千葉、静岡、石川、鳥取、山口、熊本など全国の都道府県にわたっている。6年前の結成当初いた約40人の会員が、現在は約120人に増えており、中嶋さんの熱意と人柄が感じられる。

 この全国大会は、日本全国から会員の約半数が集結する大イベントで、今年5回目の開催。6年前に以前結成していた会が消滅寸前の時、中嶋さんが、この歴史ある文化としての金魚(鎖国していた江戸時代末期に中国から唯一の貿易港・長崎の出島にオランダ獅子頭が輸入され、西日本中心の豪商や武士の間でステータスとなり、その後一般庶民にも親しまれるようになった)に着目。中嶋さんはこの伝統あるオランダ獅子頭を、絶滅させないよう会の発足に尽力した。

 それだけでなく中嶋さん自らが、オランダ獅子頭を孵(ふ)化し育てている。中嶋さんの敷地では、金魚は、ランチュウ、東錦、青錦、ピンポンパール、土佐金など10種類約3000匹を飼育している。さらに、メダカも、ミユキ(樹之)、楊貴妃、東天光、螺鈿光など10種類と水槽だけでも200個ほどある。毎日の餌やりや約1週間で一回りの水替えが終わると、また次の1週間と休みなく作業は続く。今では、近所の子どもたちも金魚の世話に来るようになった。

 さらに、この活動をインターネットのブログで知った静岡県浜松市在住の杉山広祐君(17)は、中学3年生の時から、オランダ獅子頭の魅力に取り付かれ、休日には新幹線と夜行バスを利用して、月2〜3回中嶋さんの所へ通い、金魚の世話をするようになった。

 杉山君は「小学生の時に友達の家で飼っている錦鯉をみて、魚に興味を持つようになった。大変だけど、やりがいがある」と話し、遠方から通う苦労より、金魚と向き合える時間が楽しみという。広い包容力を持った中嶋さんのもとで過ごす何事にも代えがたい時間を大切にしており、将来に目を輝かせていました。

 杉山君のお母さんも息子の活動を理解するだけでなく、「中嶋さんならお任せできる」と陰で応援してくれているそうだ。

 中嶋さんは、今年も全国の会員の活動として、立派な金魚を育てようと4月1日から4〜5日かけてオランダ獅子頭の卵を孵化。3ミリほどの毛仔(けご)に育つと、その毛仔に餌を与える作業を1日6〜7回繰り返し、3週間かけて連日、時間との闘いが続いた。

 稚魚の餌であるブライシュリンプを24時間かけて孵化させ、その間、明かりを当て、温度を常時26度に保たせる。約1000匹の金魚に2万匹の稚魚が必要なため、2時間おきにペットボトル5〜6本の稚魚を孵化させて、その餌をすぐに金魚の毛仔に与える。午前5時に起床してから、午後9時過ぎまで休む暇のない毎日が月末まで続いた。

 このように一日中餌を食べ続ける毛仔に餌を切らすことなく孵化させ、手塩にかけて育った青仔(あおこ)を全国の希望する会員が引き取り、会員の手で育てていく。その中には、優秀な賞をとる金魚も多数育っているそうだ。

 また、育ったオランダ獅子頭を親として孵化させて立派に育て、品評大会に出品する人もいるそうだ。このように、現在全国にオランダ獅子頭を育て楽しんでいる人の輪が広がっている。

 中嶋さんらは、この活動を地域にも広げようと物産展や久米通賢まつり、どんと恋祭などで金魚すくいをするなどPR活動にも力を入れている。今年は5周年を記念して、オランダ獅子頭を刺繍した審査員のはっぴもできた。

 この品評大会では、総合優勝(東かがわ市長賞)、総合準優勝(東かがわ市議会議長賞)、総合3位(東かがわ市教育長賞)などが授与される。さらに、イベントもあり、金魚すくいでは、オランダ獅子頭の子どもも入っているそうだ。

 同時に、オランダ獅子頭の分譲(販売)や競り市も開催。オランダ獅子頭の入った真っ白な洗面器(FRP製、直径50〜70センチ)が並んだ光景は、見事な風物詩だ。

 中嶋さんは「品評大会などでは、会員の家族も一緒になって、本当によく協力してくれるなどみんなのおかげで、会が発展している。これからも、みんなのアイデアを吸収しながら、和気あいあいとした品評大会などが続けられ、地域のみなさんに楽しんでいただければ本当にうれしい」と、温かい眼差しで語っており、今年も中嶋さんらの思いの詰まった品評大会が待たれている。

 全国品評大会の問い合わせは、大会事務局・中嶋一誠〈090(4971)1273〉。(永峰 絹江)
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