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1枚の名刺から…

2013/06/04 17:01:00
1枚の名刺から…
 県内から約130人が参加したある会合でのこと。7、8人ずつが17のテーブルに分かれて着席したが、たまたま同じテーブルになった男性から名刺をいただいた。

 顔写真入りの手作りらしい名刺で、「しぼんでたまるか」「生涯現役」、さらに、「一笑一若・一怒一老・十笑招百楽・千笑癒万病」と書かれていた。

 「生涯現役」。年齢を重ねるごとに関心が深まる言葉だし、他人を和ませ、自分をも癒やす笑顔の大切さにも痛感度が増して来る。それを名刺に取り入れたアイデアには頭が下がった。

 「すっごーい!」と思いながら見た名前はKさん。住所はSとあった。「S?」と、思わずつぶやく私に、「Sに知人でも?」と、聞かれ、「お世話になっているTさんがいます」と、答えた。Kさんは、Tさんのことをよく知っているようだった。

 後で、この話をTさんに伝えると、「えっ? K先生とあなたが同席になったとはビックリしました!」と驚き、「中学校の恩師でした」と、思い出を話してくれた。

 バスケの顧問で熱血教師。よく叱(しか)られて職員室の前で正座をさせられたこともあったとか。だが、成人して社会人になってからは昔の怖いイメージは影を潜め、一人前の大人として接してくれる穏やかで優しい校長先生になっていたという。

 「私の仕事面でも大いに協力してくれるアイデア校長でした。でもある時、体育館行事でふざけていた生徒に向かって、当時の迫力あるどすのきいた叱り方をしているのが聞け、とても懐かしい気持ちになった。と同時に、退職間近だったんですが、まだまだ引退は早いなぁと思ったのを覚えている。まさに生涯現役です」と、振り返るTさん。

 その後、KさんはO町の教育長になって退職した後も、ソフトバレー全国大会優勝時など、Tさんの仕事に惜しまない情報提供、協力をしてくれたそうだ。

 もし私がKさんと同じテーブルにならなかったら…。同じ席でも名刺をもらわなかったら…。Kさんの人生訓?にも触れられず、TさんとKさんと、それに私との関わりも知らずじまいだっただろう。

 「世間は狭い」というが、偶然、知らなかったことを知って驚くことって案外多くあるものだ。1枚の名刺から、図らずも人と人との関わりや人生訓?処世術?偶然の面白さなどを再認識させてもらった。(香川 佳子)
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