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転がって命つなぐ

2012/04/27 10:33:36
転がって命つなぐ
 まんのう町七箇の山道で、かわいそうなツチグリ(土栗)に出合った。

 ツチグリは星形の座布団のような外皮(長径約5、6センチ)の上に、胞子の入った丸い袋が乗っており、袋の先端に開いた穴から胞子を放出させるキノコだ。

 星形の外皮は湿っている時は開いているが、乾くと閉じて球形になる。その時、風などに吹かれてコロコロと転がり、星形の外皮が内側の袋を押して胞子を飛散させながら別の場所に移動する。新しい場所で湿気を帯びるとまた星形に開く、そして乾燥すると再び丸くなり、胞子をまきながら別の所へ移って行く。

 ツチグリはこれを繰り返して命をつないでいくという。昨年11月7、15日付本欄に、発見の驚きと今後の成り行きが気になるキノコとして紹介したが、6カ月後の4月24日、再び彼女? に出合うことができた。

 この時は閉じた球形だったが、外皮の間にかわいいスミレの花と葉を、さらに、数センチで少しくねっている枯れ木? の先端に細い葉柄(ようへい)と緑の葉っぱを伸ばしたツツジをはさんでいた(写真左)。一瞬、「これでは風が吹いてきても動けないのは?」と不安がよぎった。

 雨をはさんだ2日後、現地に行ってみた。案の定、湿気のため外皮は見事に開いていたが、場所は微動だにしていなかった(写真右)。

 止まった場所に偶然あった障害物。開いて、閉じた時、それをつかんでしまったのだ。これでは場所の移動は出来ないだろう。これからはもう、命をつなげないのか。かわいそうなツチグリ。幾日かたってもまだこうなら、人が手を貸してもいいのかな。                                       (香川 佳子)
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