天気予報を見る
 
新聞購読申込
TOP > おりーぶ通信 > 記事詳細

おりーぶ通信

エリア

コーナー

過去のニュース

「湯」は情け?

2012/01/20 13:00:14
 「旅は道づれ『湯』は情け」。私の健康法の一つに温泉がある。

 「先日はありがとうございました」。お正月。鏡開きの3日後の夜だった。近くの塩入温泉に入浴中でのこと。

 ゴシゴシ、せっけんを泡立てていた耳元で笑顔の女性が声を掛けて来た。誰だろう? 一瞬、不審げな顔の私に、「この間、環(たまき)の湯で洗い場を…」と言う。

 「あぁ、あの時の…」。そうだ、あの日は温泉が混んでいて、脱衣場も浴槽も洗い場も、人でいっぱいだった。大みそかで塩入温泉が休みだったため、隣町にある環の湯に出かけていたのだった。

 洗い場がなく困っていた人がいたので「ここどうぞ、一緒に使いませんか!」と、呼んであげていたのを思い出した。顔なんか覚えていなかったのに、彼女の記憶の良さには驚いてしまった。おこがましくも、「親切? は気持ちのいいものだ」なんて思ったものだ。

 そして、何と、その4日後だった。また、塩入温泉での話。この日も混んでいた。洗い場がなかった私はシャワーを浴びた後、浴槽につかりながら空くのを待っていた。

 すると、「洗い場が空きましたよ」。横で声がした。「えっ?」「あそこです」と、指さす人。私もそちらを指し示し、相手の目を見てちょっと首をかしげた。その人もコックリとして、笑った。

 有り難く、ゴシゴシ…。

 それにしても、業(ごう、行為)は回りまわって自分の所に返って来るという「輪廻(りんね)」の思想ではないが、不思議な巡り合わせが私を快く笑わせてしまった。

 無意識な行為も、誰かが見ている、知っている? まっ、身も心も温めてくれる「『湯』は情け」かな?                                       (香川 佳子)
▲このページのトップに戻る
購読のお申込みは0120-084-459

SHIKOKU NEWS 内に掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。 すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

Copyright (C) 1997- THE SHIKOKU SHIMBUN. All Rights Reserved.