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尾瀬神社の雨乞いの井戸

2011/08/08 11:20:56
尾瀬神社の雨乞いの井戸
 年間の雨量が少なく、河川の水量も少ない香川県では、昔から米作りに欠かせない水不足が悩みの種となっており、県内にはかつて、1万4千を超えるため池が造られていた。

 現在は、香川用水その他でかなり緩和されてはいるが、昔から「雨乞い」にまつわる事物や行事、踊りなど、幾多の話が伝えられ、現存しているものも多い。

 その一つに、まんのう町久保、尾瀬(おのせ)神社の「雨乞いの井戸」がある。尾瀬神社は標高577メートル、讃岐山脈の前衛の山、尾の瀬山にある。

 ここには、平安・鎌倉・室町にいたる数百年の間、修行の寺として大いに栄えていた背尾寺があったが、1579年に土佐から攻め寄せて来た長宗我部元親軍の兵火で焼失。その後、寺としての復活はなかったが、1612年に尾瀬神社と改名し現在にいたっている。

 ふもとから車で約5キロ登り、さらに徒歩で、落ち葉の重なる細い道を15分ほど歩くと、同神社にたどり着ける。同神社には、水に関係の深い神々が祀(まつ)られ、珍しい御影石の玉垣に囲まれた大きな井戸がある。背尾寺建立時に掘られたもので、周囲約8メートル、深さ5・7メートル。山の中腹にあるにもかかわらず、常に満々と水をたたえ、平安の昔から一度も枯れたことがないと言われている。

 大干ばつの時には、神社で雨乞い祈願を行い、最後の結びとしてこの井戸で「泉かえ」の行事を行ったとか。また「お水もらい」と言って、近郷近在から参詣をし、この御神水を竹筒に入れてリレー式に運び、走り帰って氏神様に供え、雨乞い祈願をすると雨が降ったと伝えられている。

 「雨乞いの井戸」。7月26日、この井戸を訪ねた。この日も、満々と澄んだ水は周りの新緑を写し出し、昔の栄枯を物語るようであった。                                     (香川 佳子)
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