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正花寺の仏像は地域の宝

2011/01/05 12:21:01
正花寺の仏像は地域の宝
 元日の朝、高松市西山崎町の堂山のふもとにある正花寺(上原明正住職=同市太田上町在住)の観音堂の扉が開かれ、地域住民らが次々と参拝に訪れていた。

 お堂の中にある4体の仏像たち、重文・木造菩薩立像、釈迦の二大弟子の舎利と目蓮、13べん半も嫁入りしたと逸話の残る霊照女が朝日を受けて荘厳な姿を現した。近年の仏像ブームからか、参拝者の多くが千載一遇のチャンスとばかりに仏像にカメラを向けている。シャッター音が何度も何度もお堂に響いていた。

 お堂の片隅に座って参拝者と話す上原住職の穏やかで柔和な語り口とまなざしが、仏像たちと人々の心を結んでいるようで、新年のすがすがしさを倍増させている。

 地元住民らから「観音さん」と親しまれる観音堂は、約13平方メートルの収蔵庫だ。1957年の建立だが昨年、庫内の大がかりな修復を行った。壁と天井、床には湿気を吸収するというスギを張り、仏像の背面にはヒノキを張っている。

 仏像に向けられた4個の照明にもLEDを使って自然採光に近づけるなど、庫内には数々の工夫が施されている。また、近年に増える神社仏閣荒らしにも備えて、防犯非常ベルも設置した。上原住職は、修復を終えた昨秋に、地元住民らを招いて新しくなった観音堂を披露して協力を依頼した。

 文化財の保護と伝承に力を尽くす上原住職は「もう私も米寿。この修復で今後50年は大丈夫だろう」と安堵の様子で語り、「この観音堂は設備の整った小さな美術館のようだ」と、うれしそうに説明を続けた。

 新しくなった庫内の息吹に誇らしそうな仏像群。55年に重要文化財に指定され、奈良唐招提寺の衆宝王菩薩の相好の仏像といわれる榧(かや)材の一木造り、像高139.7センチの菩薩立像。地元の先人たちから「おたかさん」とあがめられ、江戸時代初期の宋様式が残る霊照女。観音堂の仏像群は、研究者や愛好家の注目を浴びている。目が離せない地域の宝だ。

 なお、観音堂の開扉は正月と盆の年2回だが、上原住職へ事前に連絡すれば観音堂は開けてもらえる。                                             (野網 則子)
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