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スゲ栽培に住民が心を結ぶ

2010/11/15 12:22:28
スゲ栽培に住民が心を結ぶ
 高松市円座町の町名の由来ともいわれる文化遺産「菅円座」の復元講座が、円座コミュニティーセンターで始まった。

 冬は暖かく、夏は冷たくて非常に座り心地のよい円形の敷物「菅円座」は、カヤの一種のスゲで編まれている。スゲは西山崎町の堂山のふもとにある「讃岐菅栽培圃(ほ)場」で、上所下(じょうしょしも)地区の山田正巳さん(72)ら住民が中心になって円座校区地域ふれあい交流事業の一環として栽培されている。

 空をおおう黄砂で肌寒い11月13日、住民ら9人が力を合わせて約200平方メートルの水田に1140本のスゲの苗を約1時間で植えつけた。

 スゲの苗の植えつけは、田植えと同じ要領のようだ。事前に準備しておいたスゲの苗束、8月に刈り取ったスゲの切り株から出た株を1本1本丁寧に分離したものを、南北に長い水田に投げ広げる。次に、30センチ間隔に印を付けた長い縄を水田の東西に張り、印の所に1本ずつ植えていく。

 植え終わると泥土の中からズボッと長靴をぬいて後ろ(北方)へ下がり、東西の両側で縄を持つ2人が30センチ北へ縄を移動する。縄が定規の役目をし、人々が「阿吽(あうん)の呼吸」で水田の南側から北へとスゲの苗を植え終えた。スゲの苗が一面に並んだ青田のあぜで疲れをいやす住民は、達成感いっぱいの面持ちで満足そう。

 今回初めて参加した「菅円座復元講座」の受講生の1人、60代の男性は「上所下地区の人たちのご苦労がよくわかった。スゲを大切に扱いたい」と話していた。

 これから来年の盆過ぎの刈り入れ時まで、気候に合わせてスゲの生育を見守っていかなければならない。水の調整、施肥、除草など作業は盛りだくさんで、さらに住民の力を結集するようだ。

 山田さんは「14年ほど前に町おこしで始まったスゲ栽培、仲間と試行錯誤してきた。菅笠(すげがさ)で知られる富山県へ何度も行ったが、やっぱり讃岐の気候に合った作り方を研究していきたい」と力強く語った。上所下地区の住民は「円座で栽培したスゲで円座を編んでほしい」の心で結ばれているが、住民の高齢化が今後の課題のようである。                                              (野網 則子)
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