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文化の継承脈々と「菅円座復元」

2010/10/30 10:29:45
文化の継承脈々と「菅円座復元」
 高松市円座町の円座校区地域ふれあい交流事業推進委員会と同実行委員会は10月28日、円座コミュニティーセンターで「菅円座復元講座」を開講した。

 講師は橋本弘之さん(円座町)と川口峰夫さん(西山崎町)の2人、受講生は円座の復元を目指す意欲あふれる地元住民ら11人(男6人、女5人)だ。来年2月まで開かれる9回の講座で直径約42センチの菊花形の菅円座を完成させる。

 最初に川口さんが事前に作っておいた菅円座を見せながら完成までの全行程を説明した。続いて、同交流事業の一つである「讃岐菅栽培圃(ほ)場」(西山崎町)で栽培し、このほど取り入れたばかりの菅が受講生に配られた。いよいよ校区住民の汗と熱意のこもった菅を使って、円座作りに挑戦する受講生は真剣な面持ちで口数も少ない。

 川口さんは受講生の座席を1人1人まわって、丁寧に指導していた。受講生は「うまく作れるだろうか」と、最初は不安そうな様子だったが、作業がだんだん進んでいく中、来年2月完成予定の「自分で作った菅円座」に思いを馳(は)せているのだろうか、笑みも浮かび、和やかな表情に変わっている。

 町名の由来ともいわれ、朝廷への献上物であった菅円座の技法は、円座師一子相伝の秘密であったため途絶えて久しかった。24年ほど前、菅円座復元に意欲をもつ地区住民の創意工夫で技法が解明され、約10年前に製作講座も開かれたが、4年間続いて中断した。

 昨年、10年前の講座で技法を習得した橋本さんが講師になって菅円座復元講座が再開され10人が受講した。その受講者の1人であった川口さんが、今回講師に加わった。研究熱心な川口さんのノウハウを少しでも取り入れようと、受講生の安田幸弘さん(76)=円座町=は「自分でも円座を工夫して作ってみよう!」と意気込んでいた。

 織り始めや継ぎ目がわからない美しい菅円座、古里の文化遺産の技法は住民から住民へ脈々と継承されていく。                                                   (野網 則子)
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