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世界へ羽ばたく人材に

2010/09/14 10:29:06
世界へ羽ばたく人材に
 瀬戸内国際芸術祭真っただ中の9月13日、直島家プロジェクト「角屋」のアーティスト宮島達男さんが、直島町の直島小学校(角年祐校長)で基調講演。児童たちは国際的に評価されている現代美術家の精力的な制作活動に聴き入った。

 1998年に、直島家プロジェクト第1弾の「角屋」がオープン、現在では世界で行きたいベスト7に入る直島。世界中から観光客が島に訪れている。中でも人気の「角屋」は、現代アートを取り入れるための家プロジェクト。そのアーティストとして腕を振るった宮島さんが、住民を巻き込んで制作したものが見事に地域に受け入れられている。

 約230年前の古い家の中に水を張り、まるでプールのような海を作った。その中に、LEDのデジタル・カウンターの数字と125人の住民とがコラボレーションした作品は異彩を放っている。

 その作者と交流を深めていた島のある女性が「島の子どもたちが、宮島さんの話を聞いて、もっと視野を広げてくれれば」と、一流アーティストとのふれあいを熱望。ふるさと学習に力をいれていた学校側と、瀬戸内国際芸術祭視察の宮島さんのスケジュールを調整して講演が実現した。

 講演では、アーティストになったきっかけや、30カ国くらいで作品を発表した事などを楽しいエピソードを交えながら熱弁。「アートは、人を笑顔にする魔法。いじめは、小さな戦争。言葉が通じなくても、アートは、人と人を結んでゆく。美しいものを見る心、感動する心は世界共通のもの」と持論を展開した。

 さらに、子どもたちには「このアートと環境に優しい島に生まれた事を誇りに思える大人に育ってほしい。世界の半分以上は、貧しい人たちがいる。でも、君たちは恵まれた環境でいることを、幸せに思ってほしい」と強調。1年生から6年生までに分かりやすく、ゆっくりとした穏やかな話し方が聴衆の心をとらえていた。

 ある児童が「どうして、暗い所にピカピカ光るものをつくったの?」と質問すると「暗くて静かな所で、活動する数字をみながら、自分の事や命の事など、ゆっくり考えてほしい」と優しく答えた。

 また、デジタル・カウンターでは「1」から「9」までの数字しか使わない。「0」は死とか無をイメージするので、あえて使っていない事を伝えた。

 宮島さんは、将来この日の講演を聞いた子どもたちの中から、世界へ羽ばたく素晴らしい人材が育ってくれる事を楽しみにしている。                                                 (堀口 容子)
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