天気予報を見る
 
新聞購読申込
TOP > おりーぶ通信 > 記事詳細

おりーぶ通信

エリア

コーナー

過去のニュース

ハンミョウは平和の伝道師

2010/09/03 10:32:26
ハンミョウは平和の伝道師
 9月に入ったころ、高松市西山崎町の護国神社でハンミョウ(斑猫)に出合った。

 今年の気候は格別で、その日も強い日差しだった。暑さで桜の葉っぱも枯れ落ちている小石まじりの境内に一歩足を踏み入れると、十数匹の小さな虫が目の前をすーっと飛んで行った。地上10〜20センチ辺りを軽やかに低空飛行して数メートル先で立ち止まり、振り返ってこちらを見ているような仕草が何ともほほ笑ましい。

 目を凝らすと虫はハンミョウだった。全身が青みを帯びた黒色をしており、白い斑点と2本の赤い横帯が引き立って美しい。頭部は光沢のある緑色で猫のような丸いクリクリした大きな目が愛らしく、長い触角と6本の足が勇ましい。

 体長は約2センチ、胴回りが5ミリほどと目測した。ハンミョウはコウチョウ目・ハンミョウ科に属する昆虫で、肉食性の甲虫だ。ハンミョウの見られる時期は10月ごろまでらしいが、注意していないと時は過ぎ去り見逃してしまう。

 そーっとハンミョウに近づくと、さっと敏しょうに飛び立ち、また止まった。近づくと飛び立つ─。その繰り返しのハンミョウを追って前へ前へと進むと本殿に。ハンミョウに案内された思いで英霊たちに神妙に頭を垂れた。「あの悲惨な戦争が2度とおきませんように。安らかに…」と。

 ハンミョウは俳句の7月の季語で「道をしへ」と呼ぶ。護国神社のハンミョウもアリやミミズなど獲物を求めて長い足で境内を歩きまわっている。人の気配がすると瞬時に飛び立ち、本殿の方へ案内している様子は、あたかも平和の伝道師のようだった。                                            (野網 則子)
▲このページのトップに戻る
購読のお申込みは0120-084-459

SHIKOKU NEWS 内に掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。 すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

Copyright (C) 1997- THE SHIKOKU SHIMBUN. All Rights Reserved.