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日陰にウバユリの群落

2010/07/26 10:40:59
日陰にウバユリの群落
 猛暑日が続く7月24日、高松市西山崎町の堂山(標高304メートル)から電力会社の細い鉄塔管理道を竹薮地区に向かって北に下りると谷間に架けられた小さな木橋に差しかかる。樹木に囲まれた薄暗い日陰の西斜面を見上げると、ウバユリ(姥百合)の群落が花を咲かせ始めていた。

 100本以上もあるだろうか。細長い緑白色の花は、横向きに咲いており、登山者に何かを語っているような風情がある。

 3人連れでやって来た中高年の女性は「今年はいつ咲くだろうか、と楽しみに待っていた」と話しながら、群落を借景に盛んに笑顔の記念写真を撮っていた。

 2週間ほど前、梅雨真っただ中のころ、ムクの大木やヒサカキなどの樹木の下、シダの茂みの中からすっくと立ち並んでいたつぼみ。その姿は今にも宇宙へ飛び立つロケットのようであり、どんな花が咲くのだろうか、と興味を引かれた。

 堂山展望台にやってくる登山者の間でも話題に上り、情報が飛び交っていた。「今年は、もう咲いていた?」「もう少しらしいよ」「花は、あまり長くもたないから見逃さないように」。人々を魅了する花、ウバユリは梅雨明け宣言とともに一挙にふくらみ始めたようだ。

 書物によると、ウバユリは、ユリ科ウバユリ属で樹木の生い茂った日陰を好む多年草。葉は幅広くて大きなハート形。鱗茎は食用や薬草になるらしく、種子は風に乗って運ばれ、山肌で増殖し、草丈は1メートルぐらいまで。

 ウバユリの名前の由来は、花が咲くと葉が枯れてくるので、歯がない「姥」にたとえられて名づけられたらしい。80歳で20本以上の歯を残そうという「8020運動」を展開する現代、違和感を禁じえないが、女性の長寿をたたえて名づけられたのだろう。

 堂山のウバユリは、草丈が1メートルを超えるものも多く、近づいて肩が触れるだけで、ポロッと落下してしまうほど花は繊細で初々しい。                                              (野網 則子)
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