動いているものを識別する「動体視力」が低下する原因を大阪大蛋白質研究所の古川貴久教授のチームがマウスで突き止め、5日付の米科学誌電子版に発表した。
網膜で神経細胞同士が情報をやりとりする接合部(シナプス)の位置が、老化に伴い本来とは異なる位置に変わることが低下の一因としている。
チームは「運転能力の低下につながる高齢ドライバーの動体視力低下のメカニズム解明に役立つ。視覚機能をできるだけ維持できるよう研究を進めたい」とした。
古川教授らは、網膜に多くある「4・1Gタンパク質」が欠けたマウスを分析。網膜が老化した状態に似ていることが分かった。