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福島原発の警戒区域に今も50人/自治体は対応に苦慮

2011/04/28 17:35

 福島第1原発20キロ圏内が「警戒区域」に指定されて29日で1週間。しかし立ち入り禁止となった区域内には、今も50人前後が暮らす。各市町村は一刻も早い退避を呼び掛ける一方、孤立した状況下では最低限の人道支援も行わざるをえず、対応に苦慮している。

 「検問も厳しくなったからね、後はもう本当に来られないよ」。福島県川内村の警戒区域内にある84歳の女性宅。原発から約17キロの地点だ。村の職員2人が28日、避難を呼び掛けに訪れた。

 1人暮らしの女性の家には電話もテレビもない。避難を拒む女性を説き伏せるため、この日は親族にも同行してもらったが「ネコもいるし、出たくない」とかたくなだった。職員は米やみそ、カップ麺などを差し入れて女性宅を後にした。

 警戒区域を抱えるのは福島県内の9市町村。共同通信の調べでは、28日現在6市町村で少なくとも48人が区域内にとどまっている。ただ各自治体とも実態把握に苦労しており、正確な総数はつかめていないのが実情だ。

 区域内に残るのは高齢者が多い。「避難所に行きたくない」「放射能は怖くない」など理由はさまざま。警戒区域の設定に伴って避難した住民がいる一方、田村市では逆に避難所から警戒区域内の自宅に戻った住民も確認された。

 警戒区域内では食料が調達できず、長期の居住は難しい。ある自治体の担当者は、食料や水の差し入れを続ければ警戒区域での生活を支援することになるとして「非常に悩ましい」と語る。11世帯15人が残る楢葉町の担当者は「町としては住民を守るのが最優先」として、食料支援の制限はできないと強調する。

 全域が警戒区域となった富岡町から郡山市に避難している三瓶(さんぺい)つや子さん(58)は「安全のためには警戒区域を出てほしいと思うが、地元にいたいのはみんな一緒。責める気にはなれない」と残る住民に理解を示した。

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