【ワシントン12日共同】米国の裁判所判事がクリーニングに出したズボンがなくなったとして、クリーニング店の店主一家に5400万ドル(約65億円)の損害賠償を求める訴えを起こし、ワシントンの地裁で12日、審理が始まった。
訴訟社会の米国でも、ズボン1本にこれだけ巨額の賠償を請求するのは極めて特異なケース。訴えを起こしたのが現職の判事だったため、「この判事が下す判断に重大な疑問を抱かざるを得ない」(ワシントン・ポスト紙)など、「いくら何でも非常識」との批判がわき起こっている。
原告は行政訴訟を専門に扱うピアソン行政法審判官。ロイター通信によると、ピアソン氏はクリーニング店が「満足保証」などの看板を掲げているのにズボンを紛失したのは消費者保護法違反として、ズボンがなくなった2005年から1日当たり1500ドルの賠償や、別のクリーニング店に行くレンタカー代などとして請求額を積算した。