政府、夏の電力使用制限発動へ/大企業ピーク時25%削減軸に

2011/04/05 21:54

 

 記者会見する東京電力の藤本孝副社長(左)=5日午後、東京・内幸町の本店

 記者会見する東京電力の藤本孝副社長(左)=5日午後、東京・内幸町の本店

 政府は5日、夏場の電力不足による大規模停電を回避するため、東京電力管内で工場を持つ企業などの大口需要者に対し、電気事業法に基づく電力使用制限令を発動する方針を固めた。週内にも発動方針を決定。東日本大震災で被災した東電の発電所の復旧状況などを見極めながら、夏の電力需要ピーク時間帯の使用を昨年実績比で25%削減することを軸に産業界と調整する。

 同法に基づく使用制限令が発動されれば、第1次石油危機時の1974年以来となる。電力需要の抑制には現在導入している計画停電もあるが、産業界などから工場の操業計画が立てにくいとの反対意見が多かった。

 海江田万里経済産業相は5日の記者会見で、使用制限令の発動を「必要と思っている」と明言。東京電力の藤本孝副社長も同日「発動された場合は(対象となる)大口顧客と相談しながら支援したい」と述べた。

 一方で、強制措置には慎重な企業もある上、一部閣僚からは「企業活動を抑制させ、経済に悪影響を及ぼす」との反対意見も出され、慎重に調整を続ける。

 東電管内の電力需要は、昨年夏に約6千万キロワットを記録。これに対し、大震災で福島第1原発を含め火力発電所が被災し、東電の供給力が減少。東電は復旧や増設に取り組んでいるが、今年夏の供給能力は最大でも5千万キロワット程度と見込まれている。

 このため、政府は3月末までに日本経団連に、ピークとなる夏場の電力使用を大幅に削減することを要請。経団連は企業や業界ごとの節電策を積み上げる「電力対策自主行動計画」(仮称)の策定に着手。工場の操業時間を分散させたり、自家発電を最大活用したりするなどして電力消費を減らすことを検討中で、4月中に具体的な計画をまとめる。

 ただ、こうした取り組みだけでカバーしきれない可能性もあり、政府は企業などが一定の電力使用量を超えたときに罰金を科す使用制限が必要と判断している。

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