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五菱会のヤミ金融事件判決要旨

2006/03/22 12:31

 五菱会のヤミ金融事件で、東京地裁が22日、組織犯罪処罰法違反罪に問われたクレディ・スイス香港の元行員道伝篤被告(43)を無罪とした判決の要旨は次の通り。

 【共犯者の証言】

 共犯者とされた金融ブローカー山根敬受刑者(41)の証言は、道伝被告に五菱会元幹部梶山進受刑者(56)の資産が犯罪収益ではないかとの懸念などを伝えたというものだ。

 しかし他の関係者の供述などからすると、むしろ山根受刑者は、梶山受刑者らがヤミ金融業をしていることを早くから知っていたが、被告に伝えず、かえって隠そうとしていたと推測できる。

 また山根受刑者は梶山受刑者から受け取った手数料を被告と折半することになっていたと証言するが、被告にはほとんど一銭もいっておらず、多くは自分の口座に預け入れられている。

 山根受刑者は被告を引き込み自分の刑事責任を軽減する意図から被告に不利な証言をした疑いが濃厚。証言は信用できず、この証言に基づき被告の犯罪収益に関する認識を認定するのは無理だ。

 【資産への認識】

 検察側は梶山受刑者が現金や大量の割引金融債で資産を保有していたことや秘密保持に意を払っていたことから通常の銀行員はマネーロンダリングを疑うのが普通だと指摘するが、資産隠しの理由としては脱税などの目的でも十分に説明がつく。

 梶山受刑者の会社事務所には、実際に不動産事業などを営んでいることを示す写真や許可証が掲示され、これらの状況は資産は事業でつくられたと考えさせるものだ。資産の保有形態から、被告が資産が犯罪で形成されたとの疑いを抱いていたとは認められない。

 【被告の供述】

 被告は捜査段階で一見すると犯罪収益性を認める趣旨に受け取れる供述をしているが、実質的には資産隠しの目的の一つとしてマネーロンダリングを挙げ得るという抽象的な推測を認めたにすぎないと理解できる。

 犯罪収益との認識をはっきり否定する公判供述は、当時の資料などを参考に記憶を丁寧に喚起して整理し、具体的、詳細なもの。資産が事業で得られたと思っていた旨の骨子部分は特段に不自然とはいえず、その認識を前提にすれば資産隠しの目的が脱税と考えることも不合理とはいえない。捜査段階の供述からも犯罪収益との認識があったとは認めるに足りない。

 【結論】

 被告が割引金融債などが犯罪収益であることを認識していたとの点は、合理的な疑いを超える立証がされたとはいえず、犯罪収益隠匿の故意があったとは認められない。犯罪の証明がなく、無罪を言い渡す。

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