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洪水対策で初改修へ 早明浦ダム 国交省方針、放流口増設 香川に負担や影響なし

2017/07/28 09:34

早明浦ダムの治水対策の改修イメージ。赤い部分が増設する放流施設(四国地方整備局提供)
早明浦ダムの治水対策の改修イメージ。赤い部分が増設する放流施設(四国地方整備局提供)

 国土交通省は27日までに、早明浦ダムの大規模改修工事の事業化に向けた手続きを開始した。治水対策としてダム本体に放流口を増設するなど、洪水調節機能を強化する計画で、同省の第三者委員会などで妥当と判断されれば、2018年度予算の概算要求に事業費を盛り込む方針だ。香川用水への供給など県内の利水に影響は生じない。

 徳島県と高知県の吉野川流域では過去に洪水被害が発生し、治水対策が課題となっていた。国交省は、早明浦ダムの改修による治水対策がコスト面などで最も効果的として事業を計画。実現すれば1973年の同ダム完成以来、初めての大規模改修となる。

 四国地方整備局によると、計画ではダムの堤に新たな放流口を増設する。現在の放流口よりも低い位置に設けることで、貯水位が低い時点で早めに放流を開始できるため、大型台風など大雨の際の柔軟な対応が可能となる。事業費は400億円規模となる見通し。同局は「香川県の地元負担はない」としている。

 放流口の増設に合わせ、同局は、大雨に備えたダムの空きスペース「洪水調節容量」を現状よりも1700万立方メートル増やす計画を検討中。これには貯水量を1700万立方メートル減らす必要があるため、徳島県の農業用水を700万立方メートル減らし、大雨の際に発電専用容量1千万立方メートルを事前に放流することで対応する。

 これら運用方法の変更を盛り込んだ吉野川水系河川整備計画の修正案について、8月8日まで四国4県で意見公募している。

 早明浦ダムの改修に関しては、09年に治水・利水両面を対象にしたダム再編事業の調査費が概算要求されたが、当時の民主党政権による公共工事の見直しなどで白紙化。今回は治水に絞った対策の事業化を目指しており、同局河川部は「香川用水の利水容量は一切変更しない。早明浦ダムの利水面でのより効率的な運用については引き続き検討していく」としている。

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