
28年ぶりにかやぶき屋根が全面改修された「肥土山の舞台」で練習の成果を披露する子ども役者たち=香川県土庄町、肥土山離宮八幡神社
三百余年の伝統を誇る肥土山農村歌舞伎が3日、香川県土庄町の肥土山離宮八幡神社例大祭で奉納された。28年ぶりに住民自らの手でかやぶき屋根の全面ふき替えを行った「肥土山の舞台」(国指定重要有形民俗文化財)で、地元の子どもや大人役者らが3カ月にわたる練習の成果を披露。青天井の桟敷席を埋め尽くした約500人の観衆を魅了した。
午後3時半に「三番叟(さんばそう)」で幕開け。2幕は約30年前から上演している名物の“子ども歌舞伎”で、小学3―6年生11人が「虎の巻」の言葉の起源となった「鬼一法眼(きいちほうげん)三略(さんりゃく)の巻 菊畑の段」を上演。兵法の秘伝を手に入れようとする牛若丸らを大人顔負けに堂々と演じると、大きな拍手とおひねりが飛び交った。
肥土山農村歌舞伎保存会のメンバーらも「傾城(けいせい)阿波の鳴門 どんどろ大師の場」など2幕を熱演し、新緑に包まれた境内は夜遅くまで、伝統芸能を堪能する農村歌舞伎ファンらの熱気に包まれた。
「鬼一法眼三略の巻 菊畑の段」は5月16日、17日に同舞台で開催される「全国地芝居サミット」でも上演される。
肥土山農村歌舞伎は1686年、蛙子(かえるご)池の完成を祝って始めたとされ、現在肥土山自治会の6つの組が持ち回りで上演している。