
皮膚の上に薄い膜を形成し、蚊の針を通さない塗り薬「蚊・させない」
日本健康科学研究センター(東かがわ市)は、蚊などの害虫から体を守る塗り薬「蚊・させない」を開発した。成分が皮膚の上に薄い膜を作って虫の針を防ぐ仕組みで、殺虫剤や虫が嫌うにおいなどを発する忌避剤といった従来の虫よけ製品と一線を画す。大阪市内のメーカーに製造、販売を委託し、年間10億円の売り上げを目指す。
開発したのは、アトピー関連用品開発の同センターの岩倉泰一郎所長(58)。岩倉所長は、床ずれで起きる褥瘡[じょくそう]の治療薬を開発中に、皮膚を人工的な皮膜で覆うことで、虫よけにも効果があることを発見した。
製品は医薬部外品で、写真フィルムや塗料の原料となる皮膜剤、ニトロセルロースを成分に含んでいる。人体に影響はなく、皮膚に塗ると約30秒で薄い膜を形成、膜には通気性確保のために10―20マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)の穴が空いているが、蚊の針の直径は約30―50マイクロメートルなので貫通しないという。一般的な防虫剤の忌避剤の成分も含んでおり、ハエやブユの接近も防ぐ。
岩倉所長は「膜で虫さされを防ぐ仕組みは世界初だろう。水や汗に強く8時間ほど持つので、特に屋外での活動に効果を発揮する。一度試してほしい」としている。
製品は薬剤成分を染みこませた不織布(縦11センチ、横9センチ)が五枚入りで、税込み1575円。現在、通信販売やインターネットで販売しており、7月から薬局やスーパーに並ぶ予定。来年はスティックタイプの発売を予定している。
販売元は鈴木油脂工業<06(6815)1162>。