
受賞の喜びを語る宮脇登美子さん=教育記者室
香川県歌人協会(石原光久理事長)は、第12回短歌海流賞に香川県高松市西春日町の主婦宮脇登美子さん(90)を選び、21日発表した。受賞作は、老いの寂しさを自覚しながらも、前向きに生きようとする姿勢を淡々と詠んだ60首。受賞の知らせに宮脇さんは「ただ、ありがたいという思い。常に好奇心を持ち、死ぬまで歌を詠みたい」と喜びを語った。
賞は、協会が発行する機関誌「短歌海流」に、昨年一年間に50首以上寄稿した会員の中から、毎年選んでいる。今回は119人の対象者から、みずみずしくて柔軟な感性を持つ宮脇さんに決まった。
一連の受賞作は「湯上がりの頬をひたひた叩(たた)きつつ明日も確かに生きむとおもふ」「意地はりて生ききし胸の痛む日よわれには誰も触れてくれるな」など。風呂上がりに自分の頬を叩きながら、明日も生きたいと願うなど生への強い気持ちを率直に詠んだ歌が多く、石原理事長は「90歳という年齢を感じさせず、若く生き生きしている。意志や魂が平明な作品に深く入り込んでいる」と選考理由を説明した。
宮脇さんは1970年ごろから、歌人で四国新聞読者文芸常任選者だった故竹内邦雄さんに師事。99年から香川県歌人協会会員。
授賞式は5月6日、香川県丸亀市のホテルで開催。受賞作は「短歌海流」4月号で発表する。