
県内の若手盆栽作家を代表して赤松の剪定や針金掛けを披露した平松浩二さん=香川県高松市サンポート、サンポートホール高松大ホール

瀬戸内海の風景をイメージした寄せ植えを披露し、国際舞台デビューを果たした松田三男さん=香川県高松市サンポート、サンポートホール高松第1小ホール

国際色豊かな顔ぶれの盆栽愛好家でにぎわった盆栽即売会=香川県高松市サンポート、デックスガレリア
盆栽・水石愛好家の交流を目的とした「アジア太平洋盆栽水石高松大会」(ASPAC)が21日、閉幕した。サンポート高松や栗林公園、玉藻公園を盆栽と水石で彩った祭典は、香川県高松市が世界に誇れる“BONSAIの聖地”であることを強く印象づけた。
サンポート高松で行われた盆栽即売会には、海外からの参加者や一般の来場者ら国際色豊かな顔ぶれでごった返した。県の盆栽出荷調査によると、2000年に約16万5千本あった出荷量は、09年には約8万本に減少。輸出が好調な一方で国内市場は依然厳しいが、「1億円」の値が付いた五葉松に日本人の買い手が現れたことは、来場者のみならず、県内生産者の間でも大きな話題になった。
玉藻公園の披雲閣には、1950(昭和25)年に県知事から昭和天皇へ献上された黒松と錦松が19年ぶりに里帰り。めったにお目にかかれない銘樹を一目見ようと、20日の日曜日には桜の満開シーズンよりも多い約3900人が詰め掛けた。
高松市鬼無町、国分寺町では19、20日、産地見学会を開催。大会前から、産地独特の松畑の風景の中を歩く外国人の姿が見られた。鬼無町の「中西珍松園」には期間中、韓国や中国、米国などから、多い時で一日300人以上が来園。同園の中西佳奈さんは「これだけの人が一度に訪れたのは初めて。園の木を一人でも気に入ってくれる人がいれば」と期待を込めた。
剪定(せんてい)や針金掛けの技を披露するデモンストレーションには、世界で知られる盆栽作家と並び、高松の盆栽づくりの将来を担う平松浩二さん(国分寺町)、松田三男さん(鬼無町)が国際的な舞台にデビュー。日本で盆栽といえば「おじいちゃんの趣味」というイメージが付きまとうが、会場には30〜50代を中心に女性の姿も多く見られ、日本の伝統技術への関心の高さをうかがわせた。
28の国と地域から974人がエントリーし、延べ約7万6千人が来場したASPAC。高松の盆栽に新たなスポットライトを当て、国際交流を生み出した4日間だった。
(生活文化部・亀山愛)