手足の不自由な人やお年寄りの手助けをする「サービス介助士」の資格を取る人が増えている。駅や空港、スーパー、金融、ホテルなどで導入が相次ぎ、現在約5万6000人。接客サービスの向上が狙いのようだ。
NPO法人「日本ケアフィットサービス協会」(東京)が認定する民間資格。高齢社会の進展で、要介護者でなくても外出などではちょっとした手助けを必要とする人も多い。そうした身近なケアの知識や技能を身につけてもらうのが目的だ。
約半年の通信講座で自宅学習し、2日間の実技教習を受けて検定試験に臨む。実技教習では特殊なゴーグルや手足に重りを付けるなどで高齢者の疑似体験をしたり、車いすの操作法や視覚・聴覚障害者への介助法などを学ぶ。費用は1人3万9900円。
介護保険とほぼ同時期にスタートし、当初は年間100―300人程度だったが、最近は年間1万人を超えるほどに急増した。「これまで目を向けなかったところが見えてきた」など好評だという。
同協会の目標は共生社会の実現。世代を超えてすべての人々が安心して生活できる環境をつくりたいとする。資格を地域の福祉リーダー養成に活用する自治体も出てきている。
一般向けの2級とは別に、中高生向けの3級も昨年新設した。学校の授業などで取り入れてほしいそうだ。かつては日常生活の中で身につけた高齢者らへの気遣いだが、核家族化や地域社会の崩壊でそういう機会が失われて久しい。資格取得は一つのきっかけになる。