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連載テーマ(301〜399回)
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四百回の節目を迎えた。一九九八年一月のスタート以来、時事の問題や身の回りの不思議など読者の「もっと知りたい」の声に応える週一回の企画として、ジャンルを問わずに取り上げてきた。そのテーマがその後どうなったか。過去百回を振り返り、そのうち三つの「追跡」のその後を取材した。

世論喚起で事故減少
昨年八月、福岡市内で起きた同市職員による追突事故で幼児三人が亡くなって以来、飲酒運転撲滅へ世論が一段と高まった。昨秋、県内の飲食店の対応などを取材し、飲酒運転をなくす方策を探ったが、「酒」と「車」という身近な存在のものだけに、一気に解決できない難しさを突きつけられた。
その後、県内の飲酒運転事故は減っている。福岡の事故が発生した二〇〇六年の前半は月平均二〇・八件だったが、八月以降は減少傾向をたどり、年明け後は月平均八・六件と激減。件数だけでなく死傷者も減っている。社会の厳しい目と警察の取り締まりが、ドライバーにより慎重な対応を促した結果とみられる。
今年九月には、罰則が強化された改正道路交通法が施行。酒酔い運転が「三年以下の懲役または五十万円以下の罰金」から「五年以下」「百万円以下」へと変わるなどより厳罰化された。さらに飲酒運転を助長する行為として酒類の提供や同乗なども処罰の対象になり、抑止効果が期待される。
だが、楽観はできない。過去十年間の飲酒事故件数=左下のグラフ参照=を見ると、この九月の改正と同様に懲役や罰金が引き上げられた〇二年に飲酒事故件数は前年比で大きく減るが、その後は横ばい状態。飲酒の検知拒否について罰則が強化された〇四年にやや減少したものの再び悪化しそうな中で福岡の不幸な事故が起きてしまった。
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過去10年間の飲酒事故の推移
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自動車運転代行業申請状況
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県飲食業生活衛生同業組合の榊久雪理事長は「飲んだら車に乗らない意識の醸成に業界としても努め、飲酒を我慢する運転者へのサービスなどに取り組むが、依然として外食自体の手控えが感じられ、業界への影響は大きい」と苦しい胸の内を語る。同組合の加盟業者は福岡の事故前、〇六年三月の千二百二十三から今年九月には千百六十四に減少。あくまで退会であり、すべてが飲酒厳罰化による影響での廃業とは言い切れないが、新規加入分を考慮すると約九十業者減っている。
厳罰化の中で運転代行業の申請が増えている。飲酒した人に代わって車を運転する代行業が法律で認められた〇二年に県公安委員会への申請は十九件。道交法が改正された〇四年には前年の倍近い十一件となり、今年は既に十三件が申請している=左のグラフ参照=。廃業や申請取り下げを除いた県内の認定業者(十九日現在)は計四十一。
坂出市内で居酒屋を営む三十代の経営者は「代行業者が増え、料金も安くなっているが、車での来店を想定した郊外店の売上は落ち、店を開ければ赤字が膨らむ状態。それでも借金があり、とにかく店を回さざるをえない」と困却する。
昼間の副業で何とかしのいでいるが、「今回の法改正で飲酒運転に関する酒類の提供も道交法での罰則の対象になった。声掛けなど飲酒運転防止の努力はもちろんしているが、酒の注文があれば、それに応えるのがサービス業。車や酒のメーカーの責任は問わず、なぜ店だけ」と理不尽さを訴え、「罰則強化も悲しいかな、いつか忘れられるイタチごっこ。本気で飲酒運転をなくすなら、酒を飲んだら運転できない車をつくるべきだ」と憤りを隠さない。
市は「綾歌」あきらめず
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| オラレの設置反対を訴える看板。撤去はしたが、次に備えて保管している=丸亀市綾歌町 |
丸亀市が丸亀競艇の売り上げ増のために、綾歌市民総合センター(旧綾歌町役場)の敷地内での設置を目指した小規模場外舟券売場「オラレ」。三月に周辺住民の反発を紹介したが、その後も反発は収まらず、四月末にはPTAらで組織する「場外舟券売場設置反対連絡協議会」が、約四千四百人分の反対署名を市に提出した。
地元自治会が反対を示したこともあり、市は六月定例議会で「(センター敷地内での構想は)厳しい状況になったと言わざるを得ない」と表明し、地元の意思を尊重。協議会側も九月には反対を訴える看板をすべて撤去した。
しかし、この話が完全に消滅したとは言い難いようだ。少なくとも市は、綾歌地区での舟券売り場の設置自体はあきらめてはいない。「競艇事業の持続のためには売り上げアップは欠かせない。そのために国道32号や琴電からの集客はぜひ欲しいところ」と市。負担金ゼロで設置できるかわり、来年十月が申請期限となっているオラレにこだわらず、もう少し規模が大きく期限に縛られない「ミニボートピア」の設置も視野に入れているという。
ミニボートピアは販売窓口がオラレよりも多い分、高い収益が見込めるというのが市の見方。住民の理解を得るのに要するエネルギーが同じなら、ミニボートピアでもいいというわけだ。
そのためにまず、反対運動を通じてこびりついた競艇に対する悪いイメージの払しょくを狙う。「市財政や雇用を支えている競艇について知ってもらいたい」とし、広報などを通じ時間をかけて理解を求めていく考えだ。そうして次の機会をうかがうという。
一方、協議会側は撤去した看板はすべて保管しており、再び市側が動けば反対に乗り出す構えは崩していない。
ただ保護者の中には「協議会からはデメリットばかり聞かされるので、正確な判断ができなかった。話を聞く機会があるなら参加したい」と話す人もおり、もし次があったとしても、反対運動が大きなうねりとなるかどうかは分からない。

答申、運用不明で当惑
プロ野球球団の不正な金銭供与に関連して論議が沸き起こって半年。日本高校野球連から特待制度について意見を求められていた「特待生問題有識者会議」(座長=堀田力・さわやか福祉財団理事長)の十一日の答申で、ようやく方向性が示された。だが、その文言だけでは具体的にどうすればいいのか、十分判断できないもどかしさを口にする関係者が多い。
特待生問題で県高野連が設けた私学検討部会の会長を務める田山棟信・尽誠高校長も「答申だけでは運用基準がはっきりせず、どうしたらいいか分からない」と当惑気味。「私学には各校個別の事情がある。詳細について質問、確認できる場がほしい」と学校側の声を代弁する。
年度登録する人数は各学年五人以下が望ましいなどの条件を付けながら特待制度を認めたその答申さえ、県高野連を通じて各学校に正式に届いたのはここ数日のこと。県高野連は各校に答申への意見を求めており、その締め切りは三十一日と性急だ。
同部会は県高野連の要請で十一月八日に部会を開く計画だが、田山会長は「制度の対象となる負担金の免除の範囲などで意見がかなり出そうだ」とみている。既に一部の学校から「各学年五人以下ではチームが維持できない。入学者が減り、学校経営にも影響が出る」など進学に際して公立志向が強いとされる県内ならではの声が上がる。
答申では、ブローカーなどの排除のため、特待生の採用条件に「中学校の校長推薦書があること」を盛り込んだ。県中学校体育連盟軟式野球部会長の木下真一・丸亀東中校長は所属中学校をないがしろにした“裏取引”まがいの行為がなくなることに期待を示しながらも「推薦の適否を判断する際の基準、線引きが難しい。校内の推薦委員会で選考することになるだろうが、推薦の重みを考えれば安易にはできない」と悩ましさを隠さない。さらに決定の時期について、他の生徒が受験に集中できるよう配慮を求めた。
反響編でインタビューした香川大教育学部の上杉正幸教授は「答申は、他の競技にも共通するルール化で透明性も保たれる内容」と評価。ただし、「どんな法でも抜け道を探そうとする動きが出てくる。学校や保護者ら関係者の姿勢が今後あらためて問われる」と指摘した。さらに答申の内容は罰則のないガイドラインとして二〇〇九年度から適用され、三年後の見直しをうたっているが、「問題点を把握して三年過ぎたら人数なども明確に示し、より厳格にしないとルールが有名無実になる」と注文を付けた。
六車禎貴、戸城武史が担当しました。
(2007年10月28日四国新聞掲載)
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