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自民党大会延期

2016/10/10

解散風ビュービュー

 近く衆議院の解散・総選挙があるのではないかという疑心暗鬼の空気を、政治の世界では「解散風」と呼ぶ。いま、突然発生して猛威を振るう最近の台風のように、かなり強い解散風が吹き始めた。だれも安倍首相の胸の内は分からないのだが、あるのではないかといったん思い出すと、すべてのことがそれを裏付けているように見えてくるのが解散風の特徴である。

 ことの発端は例年通常国会開幕直前の1月中旬に開催する自民党大会を3月初めに延期したことである。「会場が1月は取れなかった」とか「1月の首相の外遊に配慮した」という話もあったが、会場は1月3月両方抑えていたようだ。また、外遊日程は具体的なものは固まっておらず、党大会延期の理由にはなりにくい。そこで総選挙をこの期間に押し込もうという魂胆ではないかと、与野党の別なく多くの政治家がそう考えた。早期解散が「ある」という説と「ない」という説を検証してみることにする。

 「ある」

 総選挙の時期については連立を組む公明党の意向が大きな影響力を持つ。さる7月の参院選の折、安倍首相は衆参ダブル選挙にかなりこだわった。首相自ら「頭をかすめた」と認めているほどだから、やりたかったのだと思う。それを止めたのは、公明党の支持母体である創価学会の意向だといわれる。創価学会とのパイプを持つ菅官房長官が、一貫してダブル選挙に否定的だったのはそのせいだろう。

 その公明党はいま「常在戦場、いつ解散があってもおかしくない」と幹部が公言している。むしろ早く解散・総選挙に持ち込んでほしいと催促しているように見える。公明党は来年6月に行われる東京都議会選挙との間隔を空けてもらいたいのだ。都議会選挙は公明党にとって極めて重要だからだ。それは宗教法人としての認可を東京都がすることと、政界進出の最初が都議会という歴史的な重みからくる。来年半ば以降になると、衆議院の選挙区画定審議会の新区割り勧告の期限(5月27日)にかかってくる。新しい区割りになる前に総選挙をしたいというのが本音ではないか。

 自民党サイドから見た早期解散説の論拠は12月15日に開催されるロシアのプーチン大統領と安倍首相の会談。ここで北方領土問題の解決につながりそうな雰囲気になれば、一気に解散・総選挙へ持ち込めるという読みである。また、来年後半以降まで待つと経済状況が悪化している恐れがある。いまのうちならまだ、アベノミクスのエンジンをふかす、という戦略も通じるがこの先はわからないという見方につながってくる。

 「ない」

 経済政策が大事だと言っておきながら、予算編成の直後に解散するのはおかしい。予算成立が5月とか6月に持ち越されると景気は腰割れしかねない。この時期の解散は「総裁任期の延長」のためではないかという疑いをかけられる可能性がある。堂々と横綱相撲に徹するべきで、姑息(こそく)なことはかえって逆効果だ。

 北方領土返還に一定のめどをつけ、一気に解散に持ち込むという見方も、そう簡単な話ではなく、むしろマイナスになる可能性も否定できない。

 以上、「ある」に理解を示すか「ない」なのか、人によって見方はわかれるだろう。結局のところ安倍首相がこれから政権運営で、何にもっとも重きをおくかで違ってくる。強い経済の確立に腐心するのか、憲法改正の環境づくりをするのか、それとも2020年の東京オリンピック・パラリンピックのときに現職の総理でいたいということを最重視するのかどうかである。

 おのれの継続した地位を保全するために工作をするような首相であってほしくないのは当然だ。現在「連続して2期6年まで」となっている総裁の任期を延ばすための総裁公選規定の見直し作業が行われようとしているが、ルールを変更する場合、「次から」とするのが常識ではないか。「国政選挙に4連勝したから、任期延長は当然」というのは自民党内部の話であって、国民が首相としての続投を望んでいるかどうかということと別の話である。その判断はあくまで有権者が審判という形で示す。

 (政治ジャーナリスト、四国新聞特別コラムニスト)

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