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歌謡曲再生

2016/04/23

心、世代、時代継ぐ歌

 池にポチャンと小石を投げてみたら、波紋がどんどん広がり、とんでもない大掛かりなイベントが実現寸前まできた。「全日本こころの歌謡選手権大会」。「課題曲に挑戦、1万人の頂点に立つ」をキャッチフレーズにした全国大会の開催発表の記者会見を25日に東京で行う。

 日本の大衆歌謡がすっかり廃れてしまった、とずっと感じていた。あえて「演歌」という言葉を使わない。この言葉が「歌謡曲」や「流行歌」という言葉を駆逐してから、次の時代に引き継げるようないい歌が少なくなった。この思いは作詞家も作曲家も歌手も、そして音楽に携わるすべての人が一様に感じている。

 戦後の荒廃の中で筆者が子供のころの家族の風景は、丸い卓袱(ちゃぶ)台の上に置かれた真空管ラジオから流れる歌を、家族全員で聴いていた記憶に刻まれている。歌が家族を、そして世代を結びつける役目を果たしていた。いまは若い人たちの歌は中高年には理解できないし、若い人たちは典型的な演歌の旋律を忌み嫌う。歌が世代を隔てるものになってしまった。大物歌手のコンサートに行ってみると、もしかしたら、来ているのは自分より年長者ばかりではないかと思うほど、若い人はいない。

 「何とかしなくては」と思い詰めて音楽関係者にその思いを伝えた。作家の五木寛之さんが「そう思うなら、ご自分で動いてみたら? 応援しますよ」と言ってくれた。この言葉に勇気づけられ、たったひとりで始めたのが昨年の夏頃だっただろうか。1人、2人と賛同者が輪に加わってくれて、「一般社団法人心を伝える歌の木を植えよう会」が立ち上がった。大掛かりな全国大会を実施するにはどのぐらいの費用がかかるものかを見積もってもらった。私たちが考えていた費用の10倍以上の数字だった。そんなお金はもちろんないし、集めることもできない。でも、何とかなるのではないかと生来の楽観主義で走りだしてここまできた。

 この大会が各種の歌の大会と異なるのは、課題曲制を敷いていることである。13曲の課題曲の中から挑戦する歌を選んでもらう。課題曲集のCDはこの27日に発売になる。心を伝えることのできる歌手という基準で12人に課題曲の模範歌唱をお願いした。13曲は来月中にはすべてカラオケで配信される予定で、そこで練習し、自分の歌を録音してそのCDを事務局に送ってもらう。

 どれだけたくさんの応募者があっても、私はすべてを自分の耳で聴くつもりでいる。そこから東日本50組、西日本50組を選び、10月に地方予選を行い、ステージで歌ってもらう。最終的には課題曲ごとに東西それぞれ1人ずつ、すなわち合計26組が12月2日、東京のかつしかシンフォニーヒルズの決勝大会に進む。この26人には「こころ歌大使」の称号が与えられ、全体の中から「こころ歌大賞」などの各賞受賞者が決まる。決勝大会は55人編成の豪華な生バンドで歌うことになっている。

 もっとも苦労したのは13曲の課題曲作りである。作詞作曲編曲、そして歌手の人たちにもすべてタダ同然でお願いした。これは国民運動だからと心よくお引き受け頂いたが、あり得ないことをお願いしたなと恐縮している。課題曲にしようと考えたのは、作詞家星野哲郎さんの遺した詞に美樹克彦さんが曲をつけた「花一花(はないちげ)」という曲があり、この歌を世に出したいと考えたからだ。この歌を歌う歌手は八代亜紀さん以外にいない、と考え、正面からアタックした。八代さんが銀座のクラブでジャズ歌手をしていたころ、星野さんはこのクラブの常連で互いに顔見知りだったという。しかし、レコード会社の関係で星野・八代コンビの曲はひとつもない。ことしは星野さんの7回忌、これはますます八代さん以外に歌うべき歌手はいないと考えたのである。

 課題曲を歌ってくれた歌手はみな「難しい」を連発した。「どうだ、歌えるかという難しい歌を」と作家に注文したからである。作家も歌手も有名無名入り交じっているが、きっかけさえあれば、すべての歌がヒットしても不思議ではないと考えている。地方からスターを、もわれわれの願いの一つで、地方創生の一助になればとの思いで「内閣府後援」のお墨付きをいただき、記者会見には法人の顧問の石破茂国務大臣も出てくれる予定だ。「念ずれば夢は叶(かな)う」、そんな思いである。大会ホームページはhttp://www.heartful-song.com/

 (政治ジャーナリスト、四国新聞特別コラムニスト)

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