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荒れる民主党

2014/06/15

堂々とした党内議論を

 民主党が荒れている。野党第1党として与党に対抗するため、野党陣営をまとめなければならない立場なのに、それどころではない。海江田万里代表を任期途中で降板させようという動きもあり、分裂の可能性も出てきた。今国会終盤の20日に衆参両院議員総会が開かれるが、状況は日に日に緊迫の度を強めている。

 「党首討論で安倍首相を追い込むことができなかった」「昨年7月、1年後に目に見える成果がなかったら、辞任すると言ったはず」。代表選を前倒しして海江田代表辞任に追い込みたいという勢力の言い分だ。たしかに余裕の表情の首相に比べ、追い込む立場の海江田氏のほうが緊張しているように見えた。もともと海江田氏は経産相時代、国会答弁中に号泣してしまったこともあり、論戦は得意な方ではない。

 「昨日の友は今日の敵」というようなことが政界ではめずらしくない。海江田氏にとってみれば、安倍首相相手の論戦はいささか気が乗らない部分もあるのではないか。海江田氏の父親は毎日新聞政治部記者だった四郎氏。首相の父親安倍晋太郎氏(元外相)は同じ毎日新聞政治部で海江田四郎氏の8年後輩だった。四郎氏は筆者の大学の先輩でもあり、学生時代に何度か訪問して話を聞いたことがある。晋太郎氏が政界入りしたのちも正月に安倍邸を訪問した四郎氏が酔いつぶれると、介抱するのが晋三青年のつとめだったという。父親同士の関係から、海江田代表と首相はかなり前から親しい間柄だった。

 党首討論の映像を何度も見直してみた。たしかに何度も練習した割には成果があがったとは言い難い。しかしながら、現在のような自民党が圧倒的に強い状況で、どうやれば攻め込めるのか。海江田代表ではなく、仮にもっとも激しい海江田批判を展開している前原誠司氏だったら、もっとうまく首相を追い込むことができただろうか。おそらくそれほど違いはないだろう。

 前原氏はメディアの前で海江田代表を批判した。民主党の代表経験のある前原氏だから、直接、海江田代表に伝えるべきではなかったか。党内での議論が欠落しているのが民主党の問題点でもある。

 民主党は野党時代の自民党がどのようにして党内の結束を保ってきたかを研究すべきだと思う。野党時代の3年間、自民党は与党時代には経験したことのない苦労をしている。まず、党の資金不足。自民党本部の建物(土地は借地)を売却することまで検討している。党がばらばらにならなかったのは「谷垣禎一総裁が立派だった。だれも総裁の足を引っ張ろうと思わなかった」(石破茂幹事長)からである。民主党は代表選で海江田氏を代表に選出しておきながら、だれも本気で代表を支えているようには見えない。公然と批判し、公然と足を引っ張る。これでは国民の心は離れて行くばかりだ。

 戦うべき相手は政権与党なのに、内輪で喧嘩(けんか)を始めている。たしかに政権を握っていた時代に比べれば勢力は激減し、支持率も1桁(最高支持率は58%程度)では力も出ないかもしれないが、野党第1党としての国民への責任がある。野党が無力な政治は国民にとって不幸だ。チェックの効かない政治は、自民党1党支配体制に近い危険なものになりがちだ。

 民主党が政権を担っていた3年間は、ほんとうにひどい時代だった、と信じている人は少なくないだろう。しかし、長い間政治を見てきた筆者の立場でいえば、それ以前の政権に比べて、格別ひどいものだったとは言えない。経験不足や指導力の欠如、連携のまずさなどたくさんあったが、それはこれまでの政権でもよくあったことだ。ただ、当事者である民主党自身が世間の批判に反論を加えないことから、事実として定着してしまっているのだ。

 自民党の勢力は巨大である。しかしおよそ3分の1が新人議員で、議員のレベルでいえば、民主党と差があるわけではない。小選挙区制の政治は、300議席を誇る与党があっという間に野党に転落するというドラマを作り出す。民主党だって、再び政権の座に返り咲くことは過去の経験からして十分、可能なのである。そのためには陰湿な足の引っ張り合いは良くない。正々堂々と意見を述べ合い、決まったことには従う。もし海江田代表に不満があるのなら、両院議員総会で堂々と議論すれば良い。その上で多数決で決めればいいだけのことだ。ルールに基づいためりはりのある党運営に徹する。それができないようでは、野党再編などを語る資格もない。

(政治ジャーナリスト、四国新聞特別コラムニスト)

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