合併特例法の期限(2005年3月末)まであと半年。来年4月以降も合併新法など合併3法で引き続き市町の再編が推進されるが、現在、県内では12地域計25市町(重複などを除く)で合併協議が進められており、このまま合併がまとまれば、県内は計8市11町となる。平成の大合併以前の5市38町と比べると半分以下の市町数。1888(明治21)年に83町404村で産声を上げた香川は、明治、昭和に続く国の合併促進策で大きく変わろうとしている。県内の合併協議の現状をまとめた。
高松市が塩江、香川、国分寺、牟礼、香南、庵治の六町とそれぞれ合併協議会を設置し、各町とも高松市に編入することで協議が進んでいるが、これまで合併に対する町間の温度差は誰の目にも明らかだった。
そんな中、九月二十六日の香南町長選で高松市との合併推進を公約に掲げた新人の辻正雄氏が当選したのに続き、二十八日には綾歌郡東部三町による合併協解散後も煮え切らなかった福井則史国分寺町長が「(高松市との合併の)成功に向け、真剣に協議する」と初めて前向きな態度を表明した。
市との合併に最も消極的とみられていた二町の町長らが市側に歩み寄ったことで、一部の町議会にはいまだ編入合併に慎重な意見はあるものの、一市六町での合併が一歩実現に近づいたというのが関係者の見方だ。
今後、最大の関心事となるのは、香川町の住民グループの住民発議で八月に設置が決まった香川、香南両町による合併協の成り行き。辻氏は「二町合併協は必要ない」とするが、香川町議会は「(辻氏の当選で)香南町と協議ができなくなったわけではない」。十月下旬に町長に就任する辻氏が、町長選で現職派が多数を占めた町議会とどう連携を取るかも注目される。
本年度中の合併申請を目指し、各合併協の協議がいよいよ大詰めを迎える中、七市町は大同合併実現に向け、大きなターニングポイントに差し掛かっている。
 |
合併協の変換(クリックで拡大) |
|
南北二分割で調整されていた協議が相次いで破たん、新たな枠組みでの仕切り直しとなった。現在は観音寺と大野原、豊浜の一市二町、山本、豊中、財田、高瀬、仁尾の五町がそれぞれ合併協議会を設置、急ピッチで協議を進めている。一方、残る三野、詫間両町の動向は、三野町の方針が未決定なこともあり先行き不透明なままだ。
三豊南部(観音寺・大野原・豊浜・山本・豊中・財田)合併協の解消後、四月に発足した一市二町合併協。新市名を「観音寺」で合意し、二〇〇五年十月十一日の新市発足へ協議は順調だ。
山本、豊中、財田町が立ち上げた三豊中央合併協には六月、三豊北部(高瀬、三野、詫間、仁尾)の合併協から高瀬、仁尾両町が加入。〇六年一月一日の「三豊市」発足も決定、今後は庁舎の位置が焦点になりそう。
一方、倉田定宣町長のリコール問題で揺れる三野町では、詫間町との二町合併と、三豊中央五町への合流を目指す二つの住民グループが発足。それぞれが合併協設置への運動を展開中だ。町長解職の賛否を問う住民投票も三十一日に行われる予定で、町の混乱はしばらく収まりそうにない。
二町合併を推進する詫間町は、三野町の動きを静観するしかないのが実情。現在、事務レベルでの調整こそ進めているが、合併特例法の期限切れも間近に迫っている。このまま協議の棚上げ状態が続くようなら、単独路線を含む新たな枠組みも浮上しそうだ。
丸亀、綾歌、飯山の一市二町でつくる合併協議会は昨年四月の発足からほぼ順調に協議を重ねてきた。今年八月には総務相名で官報に新「丸亀市」新設が告示され、来年三月二十二日の新市誕生が正式決定。現在は事務事業の一元化に向けて細部を詰めている。だが、琴南、満濃、仲南の仲多度三町や綾上・綾南の合併協議会では重要項目の協議はこれから。今後も目が離せない。
琴平町を含む四町による仲多度南部合併協は、協議を重ねるにしたがい、互いの思惑がすれ違って今年三月末に解散。新たな枠組みが探られた末に、従来から結びつきの強い琴南、満濃、仲南の三町で再び協議がスタートした。協議はこれまで原則月二回のペースで開催。協議事項四十四項目のうち十項目で合意に達しているが、合併期日や新町の名称、新町建設計画などの重要項目の協議はこれから。
一方、綾歌郡東部の綾上、綾南、国分寺三町による合併協議は、綾南町の離脱を受けて七月末で協議会を廃止。白紙に戻ったが、綾南は早々と綾上との二町合併を表明した。綾上町は人口規模や財政力などから合併が避けて通れないため、高松市と綾南町の二つの枠組みで実現の可能性を探り、最終的に合併後の住民生活の変化が少ない綾南町との小規模合併を選択した。
両町の合併協はこれまでに二回の会合を経て、合併方式は新設、合併期日を二〇〇六年三月二十一日と決めた。だが、協議は緒についたばかり。新町の名称や事務所位置、議員定数など合併実現の成否を握る項目は今後の会合で決める。
「島はひとつ」という理念とは裏腹に、二月に設置された小豆郡三町の合併協議会は、仮庁舎問題をめぐり破たん。二町先行の形で、内海、池田両町の合併協議会が、合併特例法期限前の来年二月中の合併協定調印を目指し、本格的に協議を進めている。
 |
県内の合併協議会一覧(クリックで拡大) |
|
内海、池田の二町合併協では、過去三度、三町の合併協議が不調に終わった経験から、八月九日の第一回会合で、早々と仮庁舎を現在の池田町役場に決定。新町名も、八日の次回協議会で、「小豆島町」に決まる可能性が大きい。
この名称は、新町誕生後、さらに土庄町を加えた「小豆島市」の成立を目指した布石ともいえるが、内海・池田町と土庄町間の不信感は根強いだけに、先行きは不透明な情勢だ。
土庄町では、九月定例議会で、単独路線を歩んだ場合の町政の行方などについての質問が議員から相次いだ。が、三木佑二郎町長からは、「行政改革の断行」などの決意が聞かれるだけで、明確な将来ビジョンは示されなかった。 |