ひまわりの里(仲南町)

2000年7月24日

太陽の花、町を元気に

太陽の花のように元気なまちを目指す仲南町(満開のヒマワリにヒマワリ畑を合成露光)
太陽の花のように元気なまちを目指す仲南町(満開のヒマワリにヒマワリ畑を合成露光)

 谷間に突然、まるで南欧の田園風景のようなヒマワリ畑が広がる。本格的な真夏の日差しを浴びて、黄金色に輝くじゅうたんは壮大で、すぐわきを通るJR土讃線の車窓からも楽しむことができる。

 仲南町にヒマワリの花が咲き誇るようになって、八年ほどが過ぎた。満濃池の西部に位置する帆山(ほのやま)地区の生活改善クラブサンフラワーが中心になり、米の転作物として二十三アール余りを栽培したのが始まりだ。

 町も中山間地域活性化事業として費用の一部を負担するなど後押しし、作付面積は徐々に拡大した。育てているのはすべて搾油用の品種「ホクレン」で、町は九年に町農村改善センターに搾油機を導入、ヒマワリの油はコレステロールの沈着やダイエットに効果があるといわれ、町特産品センターで健康食品として売り出している。

 本格的に町が「ひまわりの里」づくりに取り組み始めたのは十二年度からだ。口コミでヒマワリ畑が話題になり、徳島や愛媛など県外からの見物客も大勢詰め掛けるようになったことに着目した。

車窓からながめるヒマワリ畑を楽しみにしている観光客も多い=仲南町帆山
車窓からながめるヒマワリ畑を楽しみにしている観光客も多い=仲南町帆山

 町制三十周年の目玉政策として、明るく元気な町を目指して、ヒマワリによる地域おこしをスタート。作付面積十アール当たり一万円の奨励金を交付。近所の農家と共同で三十アール以上栽培すれば、十アール当たり四万円を限度に上乗せするという制度を採用した。油に加え、花びらを使った染色品、パンの販売なども手掛けていくという。

 町を挙げての作戦が功を奏してか、作付面積は町全体で昨年の一・二ヘクタールから今年は五・五ヘクタール、約十五万本に急増した。

 町の担当者も「当初は、今年中に二・五ヘクタールぐらいになれば、と思っていたが予想を上回る反響だ。ヒマワリの町としてのイメージが定着するように農家にさらに協力を求めていく」と喜んでいる。

 新名所となった帆山地区では、今年は県道沿いに七百メートル、計二・七ヘクタールにわたって、子供の頭ほどあるまばゆい大輪の花が満開になっている。

 畑の一角には、やぐらを組んで見物台が設置されており、二十二日から二十八日までは夜間にライトアップされ、夕涼みが満喫できる。このほか、ヒマワリを題材にした写真コンテストも実施する。

地図

 サンフラワーのメンバーの丸山茂博さん(62)は、当初からヒマワリ栽培にかかわっている一人。「ヒマワリ栽培は、手作業がほとんどで骨が折れる。しかし、カメラを提げた遠来の見物人のうれしそうな顔を見ると来年も頑張らなくてはという気持ちがわいてくる」と話す。

 行政と住民が一体となって進めている「ひまわりの里づくり」。花は町民を元気にさせる効能をもたらした。

文・木下 亨(報道部) 写真・鏡原 伸生(写真部)