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瀬戸内物語 北川フラム

(24)瀬戸芸開幕まで2カ月 ユニーク作品多彩に

2013/01/26

王文志「小豆島の光」 イメージドローイング

王文志「小豆島の光」 イメージドローイング

レアンドロ・エルリッヒ「美しく捨てられて」 イメージドローイング

レアンドロ・エルリッヒ「美しく捨てられて」 イメージドローイング

 3月20日の瀬戸内国際芸術祭のオープニングまで、あと2カ月を切りました。展覧会の全貌も決まり、各島にはアーティストが入りだし、作業に拍車がかかりだしました。今回はその中で、いくつかのユニークなものを紹介し、瀬戸芸の面白さの一端を知ってもらうことにします。

 まず小豆島。土庄町のもともと外敵から町を守るために造られた「迷路」を、ますます迷路にしようというグループ“目”の「迷路のまち」。おそらく一軒の家の中にあらゆる機能を埋め込み、混乱させ、隣の家に連結させるという、説明するだけでは分からない不思議の国のプロジェクトが始まります。地元の「MeiPAM」が参加します。長期計画で始まりますが、これが完成すれば、世界七不思議の名所になりそうです。

 竹を使ったものでは、前回大人気だった台湾の王文志さんの「小豆島の光」です。台湾・嘉義(かぎ)省の竹使いの名人たちが美しい造作をし、夜はLED(発光ダイオード)で美しく光るそう。男木島の空き家では西堀隆史さんが、香川名産の唐傘を使って楽しい竹作品を作ります。

 どんなふうになるのか期待いっぱいの竹の造形が、ダグ+マイク・スターンの2人と10人を超える登山家によって豊島で計画されています。今までの仕事で見る限り、とんでもなく面白くなりそう。

 男木島の迷路のような坂道にある空き家は、今回も楽しい作品がめじろ押しです。角文平さんは、見る人が海の中にいて海面を見上げている気持ちになるような仕掛けを作ります。精巧な島や船のミニチュアが部屋全体に配置され、そこからまた本当の海が見えるというものです。

 次は屋島ケーブルの「山上駅」での、アルゼンチンのレアンドロ・エルリッヒさんの「美しく捨てられて」という作品です。軍艦島と並ぶ廃虚ともいわれる山上駅は、危ないので触れることはできません。建物をそのままにして、影と鏡を組み合わせて、この建物が通り抜けられるように見せる究極のトリックを仕掛けます。廃虚が記念撮影の名所に生まれ変わりそうです。

 女木島では大竹伸朗さんが巨大なブイを使い、そこに南洋植物が植わっているという鮮烈な計画を実行します。場所は休校中の小学校で、中庭全体が楽しい植物園になるかもしれません。

 洞窟へ登る途中の見晴らしのよい場所では杉浦康益さんが、そこから見える島々のシルエットのような焼き物でできたスケスケのいわば「風のスクリーン」を設置します。

 さらに洞窟の入り口には、県内約3千人の中学生が作った鬼瓦が設置され、中にはフィリップ・アルタスさんというドイツの作家がカタツムリの足跡(?)が描く軌跡を投影します。この忙しい現代、島巡りをゆっくりすれば、意識が晴れやかになるというメッセージかもしれません。

 こうやって挙げていくとキリがないほど、楽しい作品のオンパレードです。作り物以外にも、30人くらいの世界各国の子どもたちがキャンプをし、ムーミンの芝居を作り上げるという企画もあります。5歳から20歳までが、言葉の違いを超えて何かを作り上げるという3週間は、彼らの生涯にとって深くて楽しい、しかし、厳しい夢のような体験となるでしょう。

 瀬戸芸はここに来る、お年寄りたち、若者たちだけでなく、子どもたちにも、地域・世代・ジャンルを超えた共同の場所があり得ることを伝えてくれるかもしれません。世知辛く、行く末が定かではない現代に、希望を持てる場所として瀬戸内の海や島があるようにしたいと思うのです。

(アートディレクター)

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