天気予報を見る
 
新聞購読申込
連載TOP > 連載 > 長谷川幸洋のニュース裏読み > 記事詳細

連載

 
 
 
長谷川幸洋のニュース裏読み
拉致問題は動くのか 米朝交渉の行方に注目
2018/07/01更新
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 シンガポールで開かれた初の米朝首脳会談から、間もなく3週間になる。核とミサイル問題に加えて、日本人の拉致問題はどうなるのか。楽観はできないが、私は「1歩前進した」とみる。なぜかといえば、先の首脳会談によって、今後も続く米朝交渉の中核に拉致問題が位置づけられたからだ。

 米国のトランプ大統領はシンガポール会談後の会見で、非核化の経費について「米国はカネを出さない。出すのは日本と韓国だ」と明言した。トランプ氏は先に、非核化後の経済支援についても「日本と韓国、中国が支援する」と語っている。

 加えて、報道によれば、トランプ氏は「日本は拉致問題が解決しない限り、カネを出さない」と金正恩(キムジョンウン)氏に告げた、という。ここが重要だ。

 米朝交渉の入り口は「核とミサイルの廃棄」であり、出口は北朝鮮に対する「経済制裁の解除と経済支援」である。正恩氏の側で考えれば、経済支援のカネを手にせずして、巨額の開発経費をかけた核を手放すなど、まったく割に合わない話なのだ。

 ところが、米国はカネを出さず、経済不振にあえぐ韓国はアテにならない。中国を頼れば一層、北朝鮮の「中国属国化」が進む。結局、日本に期待するしかない。

 つまり、正恩氏は拉致問題を解決しなければ、制裁解除と経済支援の出口に行き着かない。拉致問題が米朝交渉のど真ん中にしっかりと組み入れられたのである。

 言い換えると、米朝交渉が成功するかどうかは、正恩氏の拉致問題への対応如何にかかっている。日本は米国の応援を得て、正恩氏に決断を迫り、被害者を取り戻す絶好の機会を迎えている。

 安倍晋三首相は日朝首脳会談に前向きな姿勢を表明している。だが、慌てる必要はない。いずれ米朝交渉が進展すれば、北朝鮮は必ず制裁解除と経済支援を求めてくるだろう。そのとき初めて、日本の方針を伝えればいい。

 中長期的な朝鮮半島の見通しはどうか。

 トランプ大統領はシンガポール会談で、南北朝鮮による「板門店宣言」を支持した。これは日本にとって「諸刃の剣」でもある。

 なぜかといえば、板門店宣言は将来の南北統一を目標に掲げているからだ。

 親北容共路線の文在寅(ムンジェイン)政権は統一への動きが進めば「もう米軍に用はない。どうぞお引き取りください」と言うに違いない。実際、文氏の補佐官は米外交誌で「(南北の)平和協定が結ばれれば、米軍基地の存続は難しい」と指摘した。

 そもそも、在韓米軍は北朝鮮の侵攻に対する抑止力のために配置された。米国には、奥に控えた中国とロシアに対する抑止力という意味もあったが、それはあくまで米国の都合にすぎない。

 そんな在韓米軍の撤退は、東アジアの安全保障環境を劇的に変えてしまう。日本は日本海を挟むだけで、潜在的脅威である中国とロシア、さらには統一された「赤い朝鮮半島」という反日国家と向き合う事態になるのだ。そのとき、日本はどのようにして平和と安全を守るのか。

 日本はいまから、非核化の裏側で進む南北統一という難題に備える必要がある。

 米国のポンペオ国務長官は7月初めにも訪朝し、北朝鮮との実務者協議を始める見通しだ。拉致問題も朝鮮半島の行方も、これから非核化の具体的中身を詰める米朝交渉の展開にかかっている。

(四国新聞特別コラムニスト)

twitter @hasegawa24https://twitter.com/hasegawa24

47CLUB(よんななクラブ)

47CLUB
全国の良質な品々を厳選してお届け

盆栽

盆栽
産地香川から盆栽文化をお届け

オンラインショップ情報

ショップ情報
オススメの買い物サイトをご紹介

讃岐囲碁サロン

讃岐囲碁サロン
ネットで世界の囲碁ファンと対局!

みみより新聞

みみより新聞
視覚障害者向けニュースサイト

住宅展示場情報

住宅展示場
家造りに関する情報盛りだくさん

生活情報紙・オアシス

オアシス
暮らしの身近な情報満載

健康新聞

健康新聞
元気な暮らしに役立つ情報を紹介

ちょこっと広告・パネット

パネット
四国新聞を伝言板として使おう!

求人情報紙・ジョブ

ジョブ
週刊発行!チラシタイプの求人情報

おりーぶ通信

おりーぶ通信
女性通信員のページ

   
▲このページのトップに戻る
購読のお申込みは0120-084-459

SHIKOKU NEWS 内に掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。 すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

Copyright (C) 1997- THE SHIKOKU SHIMBUN. All Rights Reserved.