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長谷川幸洋のニュース裏読み
米国、北朝鮮対応に苦慮 日本は最悪事態に備えよ
2017/11/26更新
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 朝鮮半島の緊張が続く中、米国のトランプ政権が対応に苦慮している。中国の習近平国家主席が北朝鮮に派遣した特使の「説得工作」が不調に終わったためだ。トランプ氏は軍事圧力を強める一方、ロシアのプーチン大統領を頼りに打開策を探る様子だが、先行きは予断を許さない。

 先の米中首脳会談で、トランプ氏は習近平氏に「中国が動かなければ、米国は軍事攻撃もいとわない」覚悟を伝えた。それは安倍晋三首相と習近平氏の会談に関して、日本の外務省が「双方は非常に突っ込んだ意見交換をした」という異例の表現で発表した点からもうかがえる。

 米紙によれば、米国は先月までに北朝鮮に「60日間、核とミサイル実験を停止すれば米朝対話に応じる」という提案をした。そのうえで中国の特使派遣について、トランプ氏は「大きな動きだ。何が起きるか見てみよう」とツイートしている。つまり米国は硬軟両用の構えで特使と北朝鮮の会合を注視していた。

 ところが、特使は結局、金正恩(キムジョンウン)・最高指導者に会えず事実上、手ぶらで帰国した。米国の対話提案を退けたのだ。こうなると、トランプ政権としては「中国の説得工作は失敗した」と判断せざるを得なかっただろう。

 そう見極めたうえで、大統領は11月20日、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定した。注目されるのは、その次の展開である。トランプ氏は再指定をした後、直ちにプーチン大統領に電話して米ロ会談を開いた。

 中国チャンネルが機能しないとみて「ロシア・チャンネル」を開こうとしたのだ。中国を見限って、ロシアを積極的に北朝鮮包囲網に活用しようという戦略である。

 ロシアは動くだろうか。残念ながら、見通しは暗い。なぜかといえば、表向きの姿勢とは裏腹にプーチン氏は北朝鮮に同情的であるからだ。

 ロシアは公式には中国とともに「米韓合同軍事演習の凍結」と「核とミサイル開発の凍結」を訴えている。その一方で、プーチン氏は「小国は自らの独立や安全、主権を守るためには核兵器を持つ以外、他の手段がない」とも発言している。

 加えて、米国側の事情もある。どういうことか。

 ロシアはクリミア侵攻以来、米国から経済制裁を受けている。北朝鮮問題で米国に協力するなら、ロシアは見返りに制裁緩和を求めるに違いないが、それには米議会の同意が必要になる。ところが米議会は反トランプ政権の気分が強く、おいそれとは制裁緩和に同意しそうにない。

 トランプ氏とすれば、ロシアを対北圧力強化に取り込もうにも、まず足元の米議会を説得しなければならない立場に立たされているのだ。

 ようするに、トランプ政権は「出口の見えない袋小路に入った状況」にある。

 さて、そうなると時間切れが迫ってくる。専門家によれば、核とミサイルの完成に残された時間は1年もない。

 米国が単独で北朝鮮を軍事攻撃するにはリスクが大きい。中国による予想外の介入で痛い目に遭った朝鮮戦争(1950〜53年)の経験を踏まえれば、少なくとも中ロの「暗黙の同意」は必要だ。それが得られなければ、軍事オプションはないだろう。

 日本は北朝鮮が核とミサイルを完成させる一方、米国も軍事攻撃を決断できない最悪の事態に備える必要がある。「見たくない現実は見ない」ではすまないのだ。

 (東京新聞・中日新聞論説委員、四国新聞特別コラムニスト)

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