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長谷川幸洋のニュース裏読み
日本周辺の海が緊迫 G20で中国と外交戦を
2016/08/29更新
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 日本を取り巻く海が緊迫している。尖閣諸島周辺では中国の軍艦や公船、多数の漁船が領海侵犯を繰り返す一方、日本海では北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射した。脅威に日本はどう対抗すべきなのか。

 中国は6月、初めて軍艦を尖閣諸島の接続水域や口永良部島周辺の領海に侵入させて以来、挑発行為をエスカレートさせている。8月に入ると尖閣周辺では公船や漁船の領海侵犯がほぼ常態化した。

 北朝鮮は8月3日、中距離弾道ミサイル「ノドン」を秋田県男鹿半島沖の排他的経済水域(EEZ)に向けて発射したのに続いて、SLBMを発射した。潜水艦発射ミサイルは事前の探知が難しい。日本に重大な脅威である。

 中国や北朝鮮はかつてない大胆さで日本を脅かしているのに、多くのマスコミはこの間、参院選と東京都知事選、リオデジャネイロ五輪ばかりに焦点を当ててきた。だが、いい加減に平和ボケから目を覚ますときではないか。

 日本の対応を考えるには、中国と北朝鮮の違いをしっかり見極める必要がある。外交と軍事に対する基本的スタンスが両国では異なるのだ。

 まず、北朝鮮は軍事最優先で外交は後からついてくると考えている。彼らがなぜ核実験やミサイル発射を繰り返すのかといえば、それで米国や韓国の妥協を引き出せるとみているからだ。

 核兵器さえ手に入れれば米国は北朝鮮に手を出せず、やがて交渉に応じざるを得なくなる。それによって独裁体制の延命を図れる。これが彼らの論理である。

 中国も軍事優先で南シナ海の支配を確実にして、あわよくば尖閣諸島を含む東シナ海も手に入れたい。では外交は二の次、三の次かといえば、そうとも言えない。皮肉にも大国になってしまった結果、国際社会の目を気にせざるを得なくなったからだ。

 外交の現場でポーズだけでも「中国の正当性」を叫び続けなくては世界から爪弾(つまはじ)きされてしまう。中華思想が物語るように中国は世界の中心なのだから、世界の孤児になるのは面子( めんつ )が許さないのだ。北朝鮮との違いはここにある。

 そうであれば、日本は北朝鮮に対しては、なにより軍事的防衛力を優先して対抗する。一方、中国に対しては防衛力を強化しつつ、同時に他国を巻き込んだ外交戦で対抗するのが基本戦略になる。

 はっきり言えば、北朝鮮は外交を犠牲にしてでも核兵器に頼ろうとする国なのだから、外交で対抗しても大きな成果は望めない。だが、中国は面子を重視している分だけ、まだましなのだ。

 それは先の日中外相会談でも如実に現れた。岸田文雄外相が「東シナ海における中国の一方的行動は認められない」と迫ると、中国の王毅外相はたじたじとなって「情勢悪化を防ぎ、不測の事態を回避することが重要だ」と守勢に回らざるを得なかった。

 不測の事態を引き起こそうとしているのは中国側なのだから、この発言は中国軍当局に向けて慎重さを求めたともとれる。外相としては外交努力を放棄するわけにはいかなかったのだ。北朝鮮にこういう発言は期待できない。

 9月には中国の浙江省杭州で主要20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれる。日本にとっては中国を外交的に追い詰める絶好の機会である。各国首脳と世界のメディアが集まる場で中国の無法と乱暴さを強力にアピールすべきだ。

(東京新聞・中日新聞論説副主幹、四国新聞特別コラムニスト)

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